もっとも大きな市場を開拓し、
売上を伸ばす!
お客さまがどのタイプに属しているかによって、アプローチのしかたは変わってきます。「第1の顧客」から見ていきましょう。
・第1の顧客……ニーズ「高」・関係性「強」
「買いたい」というニーズが高く、自社との関係性も強いお客さまです。条件さえ合えば、すぐにクロージングできます。高度成長期やバブル期には、このタイプのお客さまが多かったのですが、現在はデフレや少子化、景気の停滞などの理由で、非常に少なくなっています。このタイプに的を絞った営業は、すぐ頭打ちになるでしょう。
・第2の顧客……ニーズ「高」・関係性「弱」
「買いたい」というニーズはあるものの、自社との関係性が弱いため、他社優位の状態です。「買う気はあるけれど、別のところで買う」と考えています。このタイプのお客さまと接する場合は、他社との差別化が必要です。ただし、価格での差別化は企業が疲弊するだけです。価格競争に陥らないように、他社よりも自社のほうが「総合的」に価値を提供できることを示す必要があります。
・第3の顧客……ニーズ「低」・関係性「強」
自社との関係性は良好でありながら、ニーズがないため、クロージングができません。「いまは必要ないけれど、買うときになったら、おたくから買う」と考えているお客さまです。このタイプには、「購入することのメリット」や「購入しないことのデメリット」を提示して、お客さま自身が気づいていない「潜在ニーズ」を掘り起こしていく作業が必要となります。
・第4の顧客……ニーズ「低」・関係性「弱」
自社との関係性が築けておらず、さらに「買いたい」というニーズも低いお客さまです。他の3つのタイプに比べ、「第4の顧客」は、もっとも障壁が高いと言えます。ただし一方で、「もっとも大きな市場」であり、この市場を開拓することが、これからの営業マンの使命です。第4の顧客との関係性を築き、ニーズを呼び起こすことに成功すれば、確実に売上を伸ばすことができます。
トップセールスたちは、「第4の顧客」を攻めることで、潜在顧客数を増やし、より多くのチャンスを得ているわけです。