たとえば、「食パンとハムとチーズを食べた」というところを「食パン2枚にバターを10mgほど塗り、ハム2枚とチーズを1枚はさんで食べた」というように記します。
村上さんはカタルーニャ賞受賞のスピーチの中でも、日本が地震大国であることに触れた部分で、「日本には現在108の活動中の火山があります。そしてもちろん地震があります。日本列島はアジア大陸の東の隅に、4つの巨大なプレートに乗っかるようなかっこうで、危なっかしく位置しています」と、数字を効果的に活用しています。
これを、「日本にはたくさんの活動中の火山があり」とか「幾つかの巨大なプレートに」とするのに比べると、格段に説得力とリアリティが感じられますよね。
ただ、一方で、細かい数字ばかりが出てくるプレゼンや提案は、企画の意義や、提案を採用したらどういう得があるのか、狙いは何なのかなど、話の本筋が見えにくくなる場合もあります。
細かい数字がたくさん出てきて、聞く側の印象が「細かい数字ばかり出てくるなぁ」ということが第一になるようなプレゼンや発表は、得策ではありません。
企画書をもう一度見直して、どのデータや数字をどこでうまく使うか思いをめぐらしてみましょう。
数字を入れた場合と、データや数字の少ない考え方と想いばかりのプレゼンや発表では、相手の反応は違います。僕の経験からも、聞いている人の表情の違いがハッキリと分かるくらいです。