日本でも、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催に向け、政府は訪日外人旅行者を2000万人、さらには3000万人に増やす方針を打ち出し、こうした外国人旅行者の受け皿として、全国の空き家・空き部屋を宿泊施設として活用することも事例に挙げている。

 また、自家用自動車など個人の遊休資産や既存設備を有効活用することも、シェアリングエコノミーの目玉である。新経済連盟は、2025年の目標値として10兆円台の市場規模を目指すことを、提言に盛り込んでいる。

 ただ、日本において持ち家に旅行客を有料で宿泊させることができるようになるためには旅館業法の見直しが、自家用車の営業行為には道路運送法の見直しが必要となり、規制緩和、法的な整備が求められることになる。

ネットがヒッチハイクの仲介に
配車サービスが急成長する欧米事情

 ライドシェア(クルマの相乗り)ビジネスに関しては、スマートフォンを活用した配車サービス業として、米国から欧州に広がる動きを示してきた。米国シリコンバレー発のウーバー社やリフト社が代表格だ。

 ドライバーとお客が自動車をシェアする名目で配車するにあたっては、いわばネットが「ヒッチハイク」の仲介役となる。利用者がスマホのアプリで現在地を知らせるだけで、近くにいるドライバーが駆けつけてくれるというものだ。

 ウーバーはこの配車サービスビジネスを急激に拡大させ、2014年12月の時価総額が4.8兆円に達する企業に成長している。一方、ウーバーのライバルであるリフトには、新経済連盟の代表理事を務める三木谷氏の楽天が3億ドルを出資している。

 ウーバー、リフトが、グローバルでのライドシェアビジネス推進の一環として、日本への積極進出を目論んでいるのは間違いない。

 すでに、今年2月にウーバーが福岡市周辺でライドシェアの実験走行を行ったが、国土交通省から道路運送法に触れるとの行政指導を受けて中止したいきさつがある。しかし、利用者からは好評だったようだ。「便利で普段乗るタクシーより快適だった」という声も聞かれた。

 楽天の三木谷氏が代表理事を務める新経済連盟が、政府規制改革会議に強く働きかけていることにもこうした背景があり、自民党や安倍政権としても成長戦略の柱の1つとして認めざるを得ない事情がある。