モネは人としてひどすぎませんか?
こやま えーと、つまりモネとアリスは結婚する前からできてたと?
山田 それもモネの前妻のカミーユが生きてた頃から。だってジャン=ピエールは77年に生まれてるから、モネが父親だったとしたら76年頃にはアリスとできてたことになる。さらに、カミーユが次男ミシェルを産んだのが78年。モネはアリスに子どもを産ませた直後に、カミーユとも子づくりしてたことになる。
こやま あ、本当だ。ミシェルのほうが後に生まれてますね。
山田 しかもカミーユは、その次男を産んだために命まで落としてる。これが本当だとしたら、モネは人としてひどすぎませんか?
こやま ひどいですね!本当ですか?本当ですか?
山田 本当かもしれないと、フランス語版のウィキペディアには書いてある。実は他の資料でも可能性は指摘されているんですけどね。オシュデのダンナは絶頂期だった1876年にシャトーと呼ばれる大邸宅を購入して、モネに室内装飾を依頼したんですよ。で、モネはその邸宅に泊まり込みで働いているうちに、オシュデの妻アリスとできてしまったというウワサがあると。
こやま うわー、さすがフランス人ですね。
山田 しょうがないよ。パトロンの奥さんとできちゃうのは、わりとよくある話じゃない。あと、浮気してるときほど妻に手厚くなるタイプの男ってのもいるじゃない。モネの場合、たまたま両方に子どもができちゃっただけで。でも、まさかその結果、カミーユが亡くなってしまうとは、夢にも思わなかったはず。もしもウワサ通りだったとしたら、いくらモネがフランス人でも、さすがに罪悪感を感じて大後悔したと思いますよ。
こやま 「浮気したせいかもしれない」ってなりますよね。