ヘンタイ美術館」とは、美術評論家・山田五郎さんを館長、ズブの西洋美術シロウト・コピーライターこやま淳子さんを学芸員見習いに見立てた架空の美術館。美術に興味はあるけれどどこから入っていいのかわからない、という方々に向けた、西洋美術の超入門・連載です。こちらの連載では、書籍『ヘンタイ美術館』から内容をピックアップしてお届けします。第3回は、モネのドロドロ不倫劇について、です。

モネに関するイヤ~なウワサ

山田 ところがですよ、ここにひとつイヤ~なウワサがあるんですわ。
先に言っとくけど、これはオレだけが言ってる妄想ではなく、フランス語版のウィキペディアにも書いてある話だからね。さっき覚えといてって言った、オシュデ家の次男のジャン=ピエール。この人がどうもあやしいらしい。

こやま あやしい?

あの『睡蓮』は鎮魂だった!?<br />モネのドロドロの不倫劇とは。

山田 さっきの写真をもう一度見てください。手前にいる男の子がモネ家の次男ミシェルで、奥にいる子がオシュデ家の次男ジャン=ピエール。この二人、似てると思いません?

こやま あっ、たしかに似てますね!

山田 別の両親から生まれたにしては妙に似すぎちゃいませんか?って話ですよ。

こやま モネの子と、どっか行っちゃった人の息子が。どういうこと?

山田 まだピンと来ませんか?実はジャン=ピエールの本当の父親はモネだったのではないかというウワサが、当時からあったみたいなんですよ。