今後のメーンシナリオは
「混乱は短期で収束」

 今後の相場見通しだが、目先での市場関係者たちが語るメーンシナリオは、混乱が短期間で収束し、17年3月期のファンダメンタルズによって判断される展開になること。日経平均株価が徐々に値を戻し、昨年6月の高値2万952円を窺うという見方が強い。これには為替市場の落ち着きが重要なポイントになる。

 少し長期で見ると、年内の株式市場は主要先進国の中央銀行の対応が最大のポイントになってくる。米国はFRB(米連邦制度理事会)が昨年、利上げに舵を切った。今年も2~4回の利上げが見込まれているが、そのピッチや幅に関心が高まっている。

 欧州ではECB(欧州中央銀行)が一段の金融緩和に向かうとの観測が根強く、日本も日本銀行が年内に追加緩和を行うとの見方が多い。各国・地域の景況感が改善するのか、また、為替の値動きも注目される。昨年のFOMC(米公開市場委員会)での利上げにもかかわらず、ドル円は材料出尽くしとして、むしろ円高に進んだ経緯がある。

 また、米国では大統領選挙があるほか、日本でも参議院選挙がある。米国の政策がどのような方向に向かうのか、日本も経済最優先の政策の継続となるか、投資家の関心は高い。日本では経済よりも憲法改正が焦点になった場合、外国人投資家の投資行動に変化が出る可能性がある。

 なお需給面では、15年は外国人投資家が約2500億円の売り越しとなっている。売り越しは08年以来7年ぶり。15年の株式市場は上昇したが、外国人投資家が売り越す中での上昇は1989年以来26年ぶりだった。15年の買い手は事業法人(自社株買いと推計)や年金と見られる信託銀行だった。売買の6割程度を占める外国人投資家の動向を注視したい。

 一方、企業サイドは現預金を積み上げており、仮に株価下落が継続した場合、自社株買いを実施する企業が増えそうだ。