対人スキルの多くは、こんなふうに、特別な才能ではなく、努力すれば向上させることができるものなのだ。

 交渉力や政治力といったいわば“天賦の才能”が必要と見えるものでも同様だ。地道な努力で能力向上が可能だ。たとえば交渉に関していえば交渉学とよばれる立派な学問領域がある。流行りのソフトカバーの本ではなく、しっかりとした学術書を紐解くことをお勧めする。

 たとえば、交渉術であれば、『説得の戦略』(ダイヤモンド社 DIAMONDハーバードビジネスレビュー編集部編 2006年)などがいい。

 そうした書籍で学んだロジックは、極めて有効だ。

 ことほど左様に、一見すると「すぐには身につけられない」「今からではもう遅い」と思えるスキルも、要素分解すると、努力次第で身につけられることがわかる。諦めずに、しっかりとベースを作ってほしい。

 もちろん、交渉力にしても、自分があまり得意でない場合は、タフネゴシエーターを仲間に引き入れればいい。

 もっとも、リーダーになろうとすれば、そのタフネゴシエーターをネゴしなければいけないのだから、「交渉力がない」などとは言っていられない。今からでも十分間に合うと信じ、必死に自らを鍛えてほしい。

 次回はリーダーシップについて考えていきたいと思う。