顧客開発をベースとした事業こそが
成長のカギ
本書は、顧客開発という分野を学ぶのに最適な1冊です。近年、海外の一流大学では、顧客開発をベースとしたスタートアップ手法が注目を浴びています。
昨年発表された、Thinkers 50(世界で最も影響力のある経営思想家)に初めてランクインされた経営思想家たちの共通点は、この「顧客開発」にあります。リーンスタートアップのエリック・リース、顧客開発モデルのスティーブ・ブランク、全世界で広まったビジネスモデルキャンバスのアレックス・オスターワルダー、イヴ・ピニュール。
中でも、ビジネスモデルキャンバスを補完する、バリュープロポジションキャンバスは、このケン・ブランチャードの『1分間顧客サービス』を読むと、より理解が深まります。
本書で描かれているシンプルな物語によって、誰でも顧客サービスの本質を知ることができるのです。
自分自身のビジョンを持つこと(第一の秘訣:「自分が何を望むのか、決定せよ」)。顧客と話し、顧客が言ったこと、言わないことを知り、顧客ニーズを知ること(第二の秘訣:「顧客の望むことを発見せよ」)。そして、自分自身のビジョンと顧客のニーズとを結びつけ、1パーセント余分にビジョンを実行すること(第三の秘訣:「ひとつ余分に実行せよ」)。
さらに、一貫性と、常に改善できる融通性が、熱狂的ファンをつくる鍵であると学べます。