アップルに代表される急成長企業は、熱狂的なファンによって支えられている。どうすれば熱狂的なファンをつくれるのか?顧客サービスで伝説的なガソリンスタンドの経営者、シェルダン・ボウルズという共著者を得てケン・ブランチャードが書いたロングセラー『1分間顧客サービス』を、『1冊20分、読まずに「わかる!」すごい読書術』の著者・渡邊康弘氏が紹介する。

どうずれば、熱狂的なファンをつくれるのか?

 Uber、Airbnb、GoPro……これらの企業はここ3年程、先進的なビジネスモデルであるとされ、注目を浴びています。

GoProはアクティビティを自ら撮影したい顧客に支持されている。

 いったいこの3社の共通点は何なのでしょうか?

 それは、「顧客視点」をベースとしてビジネスが作られていることにあります。

 日本でもベストセラーとなった『ワーク・シフト』の著者、リンダ・グラットンによれば、いま市場がシフトしているといいます。つまり、旧来の「大量消費」の市場から、「情熱を傾けられる経験」の市場へと移っているのです。

 確かに、アクティブカメラで有名な「GoPro」は、購入者が自分で撮った映像をシェアできるプラットフォームを作ることによって、ビデオカメラ出荷台数がソニーを抜いて世界一となりました。GoProの顧客は「情熱を傾けられる経験」を得ることができ、同社を支えるファンのコミュニティを形成しています。

 アップルは、新製品や新サービスで顧客を魅了し、熱狂的なファンを作りつづけています。

 それでは、どのようにすれば、熱狂的なファンを作れるのでしょうか?

 今回は、ケン・ブランチャードの1分間シリーズから、『1分間顧客サービス』を見ていきましょう。