優秀な社員の足を引っ張る
ローパフォーマーの厄介さ

磯村 成長し得る人材や伸びしろのある人材を重視するべきと思います。会社として、成長をしようとする社員を認めてほしい。と同時に、働きながら、新しく学ぶことを積極的にサポートしていただきたいですね。

 日本企業では、仕事があまりできない人の方が社内で生き残るノウハウに長けていて、変革に抵抗しています。本来は、仕事ができない人こそ仕事の生産性を低くしたりして、職場の環境を悪化しないようにするべきなのです。

 たとえば、極端に業績などが低い「ローパフォーマー」がいるならば、その職場からいないようにすることも1つの考え方かとは思います。そこまでしなくても、仕事の力がない人にはそのことをはっきりと明確に伝える仕組みは設けるべきです。一方で、優秀な人には、自分が優秀であるとしっかりとわかるようにすることも必要です。

 今は、優秀な人がそうでない人たちに足を引っ張られている場合もあります。日本企業には、仕事に時間をかけるだけでレイジー(怠惰)な人がいるのです。会議などは、その1つの象徴でしょう。だらだらと長い時間をかけるわりに、新しい価値を生まない話し合いをしています。

筆者 率直なところ、「ローパフォーマー」がいなくなると、私も出版社や広告代理店と仕事をするときに負担が減ります。優秀でもないのに「優秀」と思い込んでいる人と仕事をするのは、苦痛すら感じます。この業界は、一定の入学難易度を超えた大学の卒業者が多いこともあり、自分を高く評価しすぎている人が多いように見えて仕方がないのです。

磯村 学歴にルサンチマン(根強い恨み)を持つ人が暴れないようにすることが必要ですね。過去の学歴を持ち出すことができないシステムをつくることが大切です。そのためには、それぞれの社員の仕事の力や実績などをきちんと評価してランクづけし、適切な階層をつくるべきです。

筆者 会社員には「学歴」によって勘違いをさせないようにすることが、何よりも大切でしょうね。とはいえ、最も勘違いしているのは、私なのかもしれませんが……。