おくすり手帳Photo:PIXTA

新型コロナウイルスのワクチン接種が徐々に広がりつつあるが、既往症のある人が心配なのがアナフィラキシーショックだ。そんな人はもちろん、全ての人が実は持参した方がいいアイテムがあるという。連載『知らないと損する!医療費の裏ワザと落とし穴』の第227回では、ワクチン接種にはもちろん、通常からぜひ持ち歩いてほしい「おくすり手帳」の威力について紹介する。(フリーライター 早川幸子)

ワクチン接種時の重篤副反応にも効果あり
知られざる「おくすり手帳」の効用とは?

 8月13日、新型コロナウイルスの新規陽性者数が、全国で2万人を突破。変異型ウイルスの出現により、感染拡大に歯止めがかからない状態となっている。

 だが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による年代別の入院患者の割合は、ここにきて大きく変わってきている。

 2月~3月は、入院患者の7割が60代以上の高齢者だったが、現在は8割が50代以下で、入院患者の中心は40~50代の人に移っている。

 これは、高齢者へのワクチン接種が進んだことが大きな要因だ。8月12日現在、65歳以上の高齢者のうち、83.4%が2回目の接種を完了している。だが、全年齢に広げると、2回目の接種を完了した人は36.5%で、64歳以下は1割程度しか接種が完了していない(首相官邸HPより)。

 これが、現在の罹患状況に、如実に表れるようになっている。

 日本では、COVID-19のワクチン接種は努力義務という位置づけで、打つか打たないかは個人、未成年者の場合は保護者などの判断に任されている。

 だが、ワクチンは発症予防のための重要な手段のひとつであることは間違いない。各自治体では、64歳以下の予約受け付けも進めており、今後、若い世代にも順番が回ってくる。接種する場合、万一のアナフィラキシーショックに備えるために、忘れずに持っていきたいのが「おくすり手帳」だ。

●アナフィラキシーショックにはアドレナリンが効かないケースもある
●ワクチン接種時のみならず、急な災害や事故でもあなたを守ってくれるおくすり手帳