メニューに二酸化炭素(CO2)排出量写真はイメージです Photo:PIXTA

 レストランのメニューに二酸化炭素(CO2)排出量の表示を加えると、来客の注文が環境負荷の少ないメニューに変化することが明らかになった。ユリウス・マクシミリアン大学ヴュルツブルク(ドイツ)のBenedikt Seger氏らの研究によるもので、詳細は「PLOS Climate」に5月11日掲載された。同氏は、「レストランのオーナーが既にあるメニューを変更することなく、ソフト戦略によって地球温暖化抑止に貢献することが可能か否かを検討したかった」と研究目的を語っている。

 この研究には、ソーシャルメディア(Facebook、Instagram)での募集に応募した265人(平均年齢35.78±12.89歳、女性81%)が参加。価格のみのメニュー、または価格とともにCO2排出量がラベル付けされたメニューを無作為に提示、選択するメニューに差が生じるか否かを検討した。なお、実際の料理は提供しなかった。

 用意したメニューは合計9種類のカテゴリーからなり、そのうち6種類はメインディッシュを1つ選び、かつ、サイドメニューを加えることも可能だった。料理のジャンルは、ハンバーガー、中華、ドネルケバブ(トルコ料理)、インド料理、メキシカン、オリエンタル。他の3種類は単品メニューで、ジャンルはドイツ料理、ギリシャ料理、イタリア料理。