もしかしたら、舛添要一氏は、謝り方で辞任をせずに済んだかもしれない!?舛添氏は「理屈」で謝っていたが、世の中は「感情」で許せなかった。ではどうやって謝ればよかったのか?舛添氏の謝り方を例にあげながら、私たちの日常でも謝らないといけないシーンでどう伝えるかを、このタイミングで知っていただきたい。3年連続ビジネス書ベスト10入りしている『伝え方が9割』の著者、佐々木圭一が、舛添要一氏の謝り方から反面教師として学べる「伝え方」を語る!

日常でも使える、謝り方の3原則

舛添氏を反面教師に学ぶ「謝罪も伝え方が9割」東京都議会総務委員会の集中審議で、頭を下げる舛添要一知事=13日、東京都新宿区の都庁 : 時事

「不適切ではあったが、違法ではない」というコトバは、今年の流行語大賞の候補となるのではないでしょうか。私も東京都民としてこの騒動を見ていて、舛添氏の会見ごとに怒りを覚えながらも、もう一方で「伝え方が違うなあ、これじゃあみんな納得しないよ」と感じておりました。

 誤解をおそれずに言います。私は、舛添氏は謝り方を間違えなければ、知事職を追われることはなかったと思っています。人は、理屈ではなく感情で動きます。違法でなかったにもかかわらず、都知事が辞任せざるをえなかった。これは、まさに人の感情で「違法でなくても許せない!」と感じたことの証明です。もし舛添氏が、謝り方を知っていてそれを実践していたならば、今の「辞任」という結果にならずに済んだでしょう。

 私は、法律や政治の専門家ではないので、そちら方面はわからないのですが、「伝え方」の専門家として舛添氏がどう謝っていれば、みんなが許してくれたかをここで解説したいと思います。人は誰もがミスをします。これは、仕事・プライベートでも使える、相手に許してもらえる謝り方です。舛添氏を反面教師として学んでみましょう。

 謝り方には、3つの原則があります。

「謝り方3原則」
(1)早く謝る
(2)じぶんのコトバで謝る
(3)相手が想像する以上に謝る

 これをクリアすれば、少なくとも、怒っている相手の気持ちを落ち着かせることができます。ではその原則に沿って舛添氏の謝り方を見てみましょう。