今回、指原莉乃さんがAKB総選挙で獲得した24万票といったら、参院選なら余裕で当選級の票数。人々を熱狂させるアイドルのスピーチから、7月参議院選の候補者、そして私たちが学べることは? 3年連続ビジネス書ベスト10入りしている『伝え方が9割』の著者、佐々木圭一が、「人の心を動かすスピーチをする」ための、2つのポイントを語る!
AKBのスピーチから、先生方も、私たちも学べることがある!?
「私のことは嫌いでも、AKBのことは嫌いにならないでください」
「票数とは愛です」
「努力は報われない。でも努力している人に報われてほしい」
などの名言をつくってきたAKB総選挙。一方で、今回はメインメンバーが抜けてかつての盛り上がりを保てるか、正念場でもありました。ここではAKB総選挙の名言を見ながらも、来月行われる参院選の候補者の先生だけでなく、私たちも学べる伝え方を解説したいと思います。
今回、1位をとった指原莉乃さんの24万票といったら、参院選なら余裕で当選級の票数。もちろん、ひとりが何票でも入れることができるので単純比較できることではありません。でもAKBの場合は1票にお金がかかる(1票=CD1枚1646円)のでハードルがあります。何より、そこまで人の心を動かしたという実績はまぎれもない事実です。
もちろん、アイドルと政治家の仕事は違うものです。でも、「人の心を動かすスピーチ」が求められる点では、同じでしょう。特に、政治家はどれだけいい政策をかかげ、情熱を持っていたとしても、人の心を動かさなければ当選しないし、政策も実現させることはできません。その点においては、アイドルにも政治家にも「人の心を動かすスピーチ」は求められるスキルなのです。
日本の政治家は、アメリカと比べるとスピーチが弱いと言われます。今回は、一見別モノであるアイドルから、心を動かすスピーチを学べないか、という視点で解説してみたいと思います。そこには、政治家だけでなく、私たち一般人にも役立つものが見えて来そうです。
「人の心を動かすスピーチ」をするためには、2つのポイントがあります。