姫田小夏
第43回
中国でも、生態学と現代科学技術を駆使した好循環型都市(エコシティ)を建設しようという機運が高まるようになった。省エネ・環境分野でも世界一をアピールしようとする大国の思惑が垣間見られる。

第42回
今年も引き続き実施される財政出動や、5月の上海万博や11月の広州アジア競技大会とイベント主導で伸びる消費を背景に、2010年のパフォーマンスが期待される上海の、その水面下の様子を覗いてみた。

第41回
中国の至るところで省エネ・環境の展示会が開催されている。空前のエコビジネスブームを迎える中国だが、日本企業は商機をものにしているのだろうか。商談は結実ならずして、しぼむケースがほとんどだ。

第40回
近年、日本の技術立国の座が危うい。とりわけ、科学技術においては研究開発投資、論文数占有率、特許出願件数、産業競争力などで中国の存在感が増し、日本の世界シェアが低下する傾向にある。

第39回
中国が世界の中心であるためにその布石を打つ中国。中国はIFRSに限りなく近い独自の会計基準を使って、「引進来、走出去」(外資を自国に引き込み、自らが国際市場に打って出る)という国家戦略を遂行する。

第38回
03年~04年にかけて日本からの就職希望者が中国に殺到した。そのピークから5年、果たして今、中国は日本の若者を吸収する受け皿になれるのだろうか。上海ではいまだ日本人の仕事ぶりが歓迎されているのだろうか。

第37回
上海には外国人向けの特別診察室がある。現金支払いではない「海外旅行保険」を持った日本人は上客だ。病院側は「もっと請求できる」とばかりに超VIP級の待遇という付加価値をつけて課金しようとする。

第36回
上海市民が上海の生活について行けなくなった。不動産価格の高騰が招く物価の高騰、上がらない賃金による生活苦。上海万博を前に格差は広まり、矛盾がますます浮き彫りになる。

第35回
四川大地震をきっかけに、中国で「いろんな種類の寄付金バナシ」をよく聞くようになった、また、その選択に迷うようになったと実感するのは筆者だけではないと思う。

第34回
中国は今夏、消費者金融業(ノンバンク)を試験的に解禁する管理規則を発表した。瀕死状態にあるとも言われる日本のノンバンクにとって、中国における消費者金融の解禁は渡りに舟となるのだろうか。

第33回
“80后”(パーシーホウ、80年代生まれの意)は1979年から導入された一人っ子政策の主人公たち。上海社会では少なくとも“80后”に肯定的なまなざしを送る人は少ない。彼らの存在が深刻な社会問題になっている。

第32回
その激しい変化は未曾有のものだ。「異常な値上がり」、「猛烈な投機」、……、各メディアを騒がす強烈な形容は、上海の不動産市場でいまだかつて見たことがない。

第31回
昨今、銀聯マークをあちこちで見るようになった。銀聯カードは02年の導入後、瞬く間に中国全土に普及し、09年6月には20億枚を発行。小売店には「銀聯は打ち出の小槌」と過度な期待を寄せるところも出てきた。

第30回
食い倒れの街・上海に最近、寿司専門店がどっと増えた。以前は奇異な目で見られた寿司が、この5~6年ですっかり定着。回転寿司やラップ寿司、現地で独自に発展するスシカルチャー&ビジネスをレポートする。

第29回
7月8日、個人観光ビザで入国する中国人観光客を乗せた第1陣が成田空港に到着した。中国人が経済力をつけたことの証左でもあり、一定の条件を設けさえすれば日本での失踪懸念がほぼ払拭できることを踏んだものだ。

第28回
中国の中小企業にとって「民間金融」は重要な資金調達の手段だ。“地下銀行”とも呼ばれ、日本の高利貸に近い業態だが、中国人民銀行も積極的な評価を与える。民間金融で財を成した段紹譯氏に、その実態を聞いた。

第27回
最近でこそ中国人富裕層も増えたが、東京の片隅では、母国への仕送りのためにせっせと稼ぐ労働者層や、生活と闘う留学生もいまだ分厚く存在する。彼らの生活は“究極の安さ”に支えられていることがわかる。

第26回
平成21年3月期の決算を見ると、「△」マークが貼り付いた短信が圧倒的に多い中、目を引くのが「中国事業」の業績だ。頭打ちといわれる日本市場だが、その隣の中国では花を咲かせようとしている企業がいくつもある。

第25回
日本の分譲マンションに新たな客層が加わった。それはここ10年で富を蓄えた“大陸の中国人”だ。商業用不動産でも中国人の買いが進む。最近では都心の有名ビルも中国人の資金が絡んでくるようになった。

第24回
この10年で富を蓄えた中国人がついにNY、ロサンゼルスなどアメリカ不動産を買い始めた。中国は米国債の世界最大の保有国、その中国が今度はアメリカの住宅のオーナーになろうとしている。
