佐藤直樹

佐藤直樹

九州工業大学名誉教授・評論家

さとう・なおき/1951年仙台市生まれ。九州大大学院博士課程単位取得退学。福岡県立大助教授を経て96年九州工業大教授、2014年から名誉教授。専門は世間学、刑事法学。1999年に「日本世間学会」を設立。日本世間学会幹事、日本文藝家協会会員。著書に『同調圧力』(鴻上尚史との共著)『加害者家族バッシング』『「世間教」と日本人の深層意識』など。近著に『なぜ自粛警察は日本だけか』

国民民主党の学校教育法改正案は「ブラック校則」廃止の流れを加速できるか
佐藤直樹
生徒の人権を無視するような“ブラック校則”が根強く残るのは、日本では校則は「世間のルール」が反映され「法のルール(規則)」として位置付けられていないからだ。国民民主党が校則の制定や見直しで生徒らの意見が反映されるよう法改正を提案しているのは注目だ。
国民民主党の学校教育法改正案は「ブラック校則」廃止の流れを加速できるか
斎藤知事「予想外の勝利」はSNSの威力だけではない、根底にある“2つのキーワード”
佐藤直樹
部下へのパワハラなどが問題となり議会の不信任決議を受けた斎藤元彦兵庫県知事の出直し選挙での“予想外の勝利”にはSNSによる情報拡散の威力が改めて指摘されている。だがそれだけでなく、斎藤氏の勝利には「公務員たたき」や「社会の世間化」という日本社会独特の要因がからんでいる。
斎藤知事「予想外の勝利」はSNSの威力だけではない、根底にある“2つのキーワード”
石破首相は「選択的夫婦別姓」積極派!?他国の当たり前が実現しない“日本的”事情
佐藤直樹
自民党総裁選でも議論になった「選択的夫婦別姓」だが、30年近く前から導入がいわれながら実現しないできた。その背景には「世間」の同調圧力の異様な強さと女性蔑視の根深さがある。導入に前向きな発言をしていた石破新首相だが、実現はなお見通せない。
石破首相は「選択的夫婦別姓」積極派!?他国の当たり前が実現しない“日本的”事情
立ったままの接客は当たり前?日本でレジの椅子設置が進まない「2つの理由」
佐藤直樹
日本ではスーパーなどのレジで椅子がなく従業員が立ったまま接客するが、これは世界では珍しいものだ。「お客様は神様」という独特の消費文化による過剰サービスと接客態度への過剰期待、権利や人権意識が希薄といった“日本社会”の異質さを反映する。
立ったままの接客は当たり前?日本でレジの椅子設置が進まない「2つの理由」
運転手のサングラス着用に“クレーム”は正当か?「カスハラ」に企業が取るべき正しい姿勢
佐藤直樹
スーパーや小売りなどの労働組合の調査では、働く人の7割が悪質クレーマーからの迷惑行為を経験しているが、鉄道やバスの運転手のサングラス着用でもクレームが出て企業側が対応に苦慮している。こうした不条理なカスタマーハラスメントは、日本独特の「世間のルール」が反映している。
運転手のサングラス着用に“クレーム”は正当か?「カスハラ」に企業が取るべき正しい姿勢
日本の脳死移植は欧米の「50分の1」、“世間”に根差した提供者が増えない2つの理由
佐藤直樹
日本では100万人当たりの脳死者の臓器提供者数が欧米諸国の50分の1から10分の1と少ない。人は死んでも現世にとどまるという死生観や相互の「お返し」ルールなど、日本の社会風土に深く根ざした考え方や慣習が影響しており、脳死移植が欧米並みに増えることは今後も期待薄だ。
日本の脳死移植は欧米の「50分の1」、“世間”に根差した提供者が増えない2つの理由
ジャニーズ問題でも起きた被害者への誹謗中傷、「SNS匿名率75%」の日本の不条理
佐藤直樹
「ジャニーズ性加害問題」を告発する被害者が逆にネットで誹謗中傷などの攻撃を受けるのは、SNSの匿名率が75%と世界でダントツに高いことやその背景にある同調圧力の強さなど、日本社会特有の原因がある。
ジャニーズ問題でも起きた被害者への誹謗中傷、「SNS匿名率75%」の日本の不条理
「人助けランキング」日本は世界118位、ビリから2番目に“納得の理由”
佐藤直樹
イギリスの慈善団体が毎年公表する「人助けランキング」で日本は世界118位と下から2番目。背景には顔見知りの人には親切でも知らない人のことは無関心で距離を置く日本特有の二重構造がある。
「人助けランキング」日本は世界118位、ビリから2番目に“納得の理由”
「迷惑動画」はおバカな若者の暴走にすぎないのか?政治の劣化と共通する深刻問題
佐藤直樹
若者の迷惑動画や首相秘書官の差別発言に共通するのは「身内」への承認欲求や支持獲得が優先され「社会」が意識から抜け落ちていることだ。これでは問題が起きても変革が進まず閉塞感が充満する社会になりかねない。
「迷惑動画」はおバカな若者の暴走にすぎないのか?政治の劣化と共通する深刻問題
ウイズコロナでマスク「着用不要」でも外さない日本人の“呪縛の根源”
佐藤直樹
政府は「ウイズコロナ」で屋外での原則マスク着用不要を掲げるが、多くの人が外出の際もマスクを外さないのは、周囲の同調圧力や視線にさらされない安心感を得るなど、日本人が「世間」を過剰に意識し「世間のルール」に縛られていることがある。
ウイズコロナでマスク「着用不要」でも外さない日本人の“呪縛の根源”
安倍元首相国葬の危うさ、社会より「世間のルール」優先で要求される忖度
佐藤直樹
安倍元首相の国葬は法的根拠も曖昧なまま行われそうだ。日本では「社会」と仲間ウチだけが意識された「世間」が混在するが、国葬は「世間のルール」が優先された典型だ。弔意の表明でも「世間」の同調圧力が懸念される。
安倍元首相国葬の危うさ、社会より「世間のルール」優先で要求される忖度
知床観光船事故でも「土下座謝罪」、日本独自の儀式がなくならない理由
佐藤直樹
知床遊覧船事故でも繰り返された“土下座謝罪”がなくならないのは、法的な責任とは別に「世間」への謝罪が必要だという意識や日本人の自己肯定感が低いなど日本特有の理由がある。
知床観光船事故でも「土下座謝罪」、日本独自の儀式がなくならない理由
「小室圭さんバッシング」が世間で止まらない3つの理由
佐藤直樹
秋篠宮家の眞子さまと結婚した小室圭さんへのバッシングがいまだ止まらないのは、「個人」意識が弱く「自分は自分、他人は他人」という気持ちにならず、「家意識」にとらわれる日本人特有のメンタリティーがある。
「小室圭さんバッシング」が世間で止まらない3つの理由
「同調圧力」が日本成長の足枷に、職場の“謎ルール”廃止が改革の第一歩
佐藤直樹
日本特有の同調圧力の強さはコロナ禍ではプラスに働いた面があるが、独創性や多様な発想が生きるポスト工業経済では成長の足かせだ。職場などで闊達(かったつ)な議論ができる取り組みを始めることだ。
「同調圧力」が日本成長の足枷に、職場の“謎ルール”廃止が改革の第一歩
死刑廃止の世界に取り残される「死んでおわび」の日本文化
佐藤直樹
先進国では日本と米国が数少ない「死刑存置国」だが、米国でもバイデン政権で変化が見られる。日本では死刑制度への支持が厳罰化の流れでむしろ強まっており世界と逆向きの国になっている。
死刑廃止の世界に取り残される「死んでおわび」の日本文化
日本で欧米より「ワクチンハラスメント」が起きやすい2つの理由
佐藤直樹
ワクチン接種の進捗(しんちょく)とともにワクチンハラスメントが目立ってきたが、日本は「他人迷惑をかけるな」といった欧米にはない「世間のルール」がホンネの世界で機能し強い同調圧力が働く社会だからだ。
日本で欧米より「ワクチンハラスメント」が起きやすい2つの理由
国際的「男尊女卑国」日本、世界とズレる大きな理由
佐藤直樹
世界経済フォーラムの男女格差報告書で日本は今年も下位だが、男女差別が見えにくいのは、日本人特有の社会観である「世間」のなかに「身分制のルール」が組み込まれているからだ。
国際的「男尊女卑国」日本、世界とズレる大きな理由
時代錯誤のコロナ罰則導入、背景に日本特有の「世間のルール」
佐藤直樹
新型コロナウイルス感染防止で入院や隔離など拒否する人に対して罰則を導入するのは、感染者差別を助長する恐れがある。日本社会特有の同調圧力の強さや「ケガレの意識」などが背景にある。
時代錯誤のコロナ罰則導入、背景に日本特有の「世間のルール」
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