2024.9.14 「40~50歳代」の消費はコロナ禍前より1割少ない、賃金抑制に教育・介護の将来不安で節約志向 4~6月期GDP統計で実質個人消費が5四半期ぶりにプラスに転じたが、中高年層の消費意欲が弱く、「賃金・物価の好循環」が定着したとしても中高年層の消費低迷が景気の足かせとなる可能性がある。中高年層では、年功序列型賃金の調整で所得が抑えられ…
2024.5.29 円安進行で「失われた30年」に逆戻りか?場当たり的為替介入よりも重要なこと 円安進行が経済の好循環を阻んでいる。とりわけ中小企業では、円安が収益減少を通じて賃金を下押ししている可能性は否めない。現在の円安進行が日米金利差拡大に起因し、その底流にわが国の生産性停滞がある以上、成長力強化策は欠かせない。
2024.5.21 不動産、運輸…金利復活の“打撃度”大きい「4業種」、金利1%上昇で設備投資4.6%減 金利正常化が進んでも経済全体の設備投資は以前ほど減少しない可能性が高い。しかし借り入れが大きい不動産業や運輸・宿泊といったサービス業など「4業種」は借入金利1%上昇で設備投資は▲4.6%となる見通し。不動産市場落ち込みで景気や金融機関…
2024.2.6 日銀2%利上げなら若年層の住宅ローン返済「年35万円増」、変動金利の負担増が消費を抑制 利上げの家計への影響で懸念されるのは、急増する変動金利型住宅ローンの返済負担の増加だ。短期金利の2%上昇で住宅ローン層の消費を3%超押し下げ、実質GDPを0.3%下押しする。激変緩和措置があるため影響はすぐには出ないが、下押し圧力は長く続…
2023.10.4 「年収の壁」対策は一時しのぎ、160万人分の“就業調整”解消には力不足 「年収の壁」による就業調整を緩和する対策は人手不足の解消には力不足だ。扶養に入ったままでいるメリットが依然として大きいことなどから社会保険料を払って働くパート従業員らがどの程度増えるかは不透明だ。
2023.6.27 消費の4割支える年金受給世代、所得環境改善が「賃金・物価の好循環」実現の鍵 賃金上昇が定着するには企業が人件費の増加を適切に価格転嫁できることが重要だ。そのためには消費の4割を支える高齢者の所得環境を改善し物価が上がっても消費が落ちないよう年金の仕組みなどを見直す必要がある。
2023.4.26 見えてきた「賃金・物価の好循環」、持続のカギは“家計の値上げ耐性” 価格転嫁の広がりや春闘の好調で賃金・物価の好循環サイクルに入る萌芽が見られる。持続させるには実質賃金の上昇で家計の「値上げ耐性」をいかに強めるかだ。金融政策の正常化も適切なタイミングで行われれば好循環の持続を後押しする。
2023.1.3 米利上げ減速でもインフレ沈静化を阻害する「賃金・物価スパイラル」 米FRBは利上げペースを緩和したが、人手不足でサービス価格は依然として上昇基調で、労働者の賃上げ要求は根強い。「賃金・物価スパイラル」が生じると高金利が長期化し、深刻な景気後退に陥るリスクには注意が必要だ。
2022.9.23 FRBとECBの利上げ加速で長期金利急騰、世界の政府債務は「発散局面」へ インフレ圧力の高まりで欧米の中央銀行などが利上げを加速させ、世界的に政府債務が発散する過程に入り、それが金利をさらに上昇させる懸念がある。日本は財政黒字化の道筋をつけることが喫緊の課題だ。