ネット証券会社比較
2017年7月28日公開(2017年9月26日更新)
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久保田正伸

たった「100円」から投資信託の積立ができる!
流行のロボ・アドバイザーからノーロード投信まで、
今どきの投信サービスはこんなにも進化している!

 日本人は貯金好きだが、一方で投資については、いまだに「富裕層がやるもの」と思い込んでいるのか未経験の人も多い。そういった投資初心者を取り込もうと、ネット証券各社が販売する投資信託サービスは、昨年から大きく変化している。

 その変化とは、大きく次の3つ。

1)投資信託の最低購入価格が100円に引き下げられた!
2)ノーロード&信託報酬の低い投資信託が増加!
3)「ロボ・アドバイザー」サービスが各社から登場

 今回は、こうした投資信託に関する最新サービスを解説していこう。

【投信最新事情その1】
投資信託の最低購入価格が100円に引き下げられた!

 最近のネット証券では、小銭で投資信託が購入可能だ。

 実は、従来から主なネット証券では、500円や1000円から投資信託の買付・積立が可能だった。それが2017年の6月、7月からそのハードルが下がり、わずか100円から投資信託が買える証券会社が次々に登場した。SBI証券、松井証券、マネックス証券、楽天証券、岡三オンライン証券などだ。

 昨今では「おつり投資」の名目で、投資経験がない一般の人向けにサービスを開始している企業がある。おつり投資とは、クレジットカードや電子マネーなどで支払ったときの端数を、自動的に積立投資してくれるサービスだ。

 投資初心者が投資をはじめるきっかけとしては面白いサービスだが、投資先の内訳を見ると、実質はETFや投資信託であり、似たような商品は証券会社でも買うことができる。むしろ、ネット証券を使って自分で購入すれば、手数料などのコストを抑えられる分だけお得となる。

 前述のノーロード投信なら、購入手数料は無料なので、貯金箱感覚で「今日、300円節約したから、その分投信を買おう!」なんて使い方もできる。下の表のように、スマホから購入できる証券会社も増えているので、思いついたらすぐに投資が可能だ。

 とはいえ、実際に100円だけ投資信託を購入しても、資産運用として考えればあまり意味はない。100回購入しても、1万円にしかならないからだ。小銭で投資を行うという意味では、従来の最低投資金額(500円など)でも十分に可能だ。

 それなのに、いくつかのネット証券が最低額を100円に下げた意味は、投資未経験者へのアピール、投資初心者からすれば投資への入り口、お試し的な意味ではないかと思う。実際に投資を続けていく場合には、1回1000円、3000円、1万円など、もう少し大きな金額で投資を行うケースが多いのではないかと思う。

 少額投資の場合、頻繁に証券口座にアクセスして買付手続き行うのは現実的ではない。そこで、月に1度など決まった日に自動購入してくれる積立投資をおすすめしたい。この場合もコストを抑えるコツは、低コスト(ノーロード、信託報酬率が低い)投資信託を選ぶこと。投資を長期で続けるほど、低コストがトータルの運用結果に影響を与えることは、次の章でくわしく説明しよう。

 ネット証券で投資信託の積立を行う場合、一般的には月1回とボーナス月などの年2回増額積立を行う設定ができる。さらに、カブドットコム証券や松井証券の場合、毎日でも積立設定が可能だ。

 積立の日付は、証券会社によってはかなり自由に設定できるので、「給料日前では積立がつらいから、給料日を過ぎた月末に投資する」とか、「家計簿で毎週1000円の節約目標を立てて、その分、週末ごとに1000円ずつ積み立てる」など、自分に合った投資設定が可能だ。

■100円から投資信託が変えるネット証券が増加!
証券会社
(クリックで公式サイトへ)
最低積立金額 積立可能日 スマホ対応
SBI証券 100円 毎月1~27日、または月末から自由に設定。最大年2回、増額設定可能
楽天証券 100円 毎月1~28日から自由に設定。最大年2回、増額設定可能 スマホサイト
松井証券 100円 毎月、毎週、毎日から選択  投信工房アプリ
マネックス証券 100円 毎月1~31日から自由に設定。「ウェブかんたん銀行つみたて」を使うことで毎日積立もできるが、その場合、一部の投資信託を除いて最低積立金額は1000円以上となる。 スマホサイト
岡三オンライン証券 100円 毎月1~28日から自由に設定。最大年2回、増額設定可能
カブドットコム証券 500円 毎月1~31日から自由に設定。31日分毎月積立を設定することで、毎日積立もできる。最大年2回、増額設定可能 kabu.com
(アプリ)
SMBC日興証券 1000円 毎月12日、26日。最大年2回、増額設定可能 スマホサイト

【投信最新事情その2】
ノーロード&信託報酬の低い投資信託が増加!

 最近、低コストの投資信託が増加している。低コストとは、「ノーロード(購入手数料無料)」と「低信託報酬」のことだ。

 近ごろネット証券各社でよく見かけるニュースが、投資信託のノーロード化だ。ネット証券各社ごとの、購入時に手数料がかかる「ロード投信」と、手数料無料の「ノーロード投信」の本数を比較したのが下のグラフだ。SMBC日興証券を除いたほとんどの証券会社で、半分近く、あるいはそれ以上がノーロード投信となっている。

 また、積立購入が可能な投資信託を見ても、ほとんどの証券会社で半分近くが手数料無料で購入できる。

 例えば、SBI証券や楽天証券は、投資信託の取り扱い本数が多く、選択の幅が広いのがメリットだ。それに対して松井証券や岡三オンライン証券は、取り扱い本数こそ少ないものの、ほぼすべての投資信託がノーロード(岡三オンライン証券は購入時手数料のキャッシュバック商品を含む)になっている。ある意味、厳選された低コスト投資信託だけを扱っていると言えるだろう。

 一方、最近はインデックス投信を中心に、信託報酬の低い投資信託が増えている。信託報酬とは、投資信託を運用するための運営費のようなもの。年率で表示され、日々コストとしてかかってくる。購入手数料のように別途支払う必要があるわけではないが、信託報酬が大きいとその分投資信託の基準価格が下がるので、無視できない重要なコストと言える。

【関連記事】
【2017年 最新版】「インデックスファンド」コスト比較ライキング!信託報酬・実質コストがもっとも安いファンドは?

 では、ノーロードで信託報酬の低い低コスト投資信託は、どれだけお得なのだろうか?

 一般的に、ETF(上場投資信託)は、通常の投資信託、いわゆる公募投信よりも低コストと言われている。そこで、最近の低コストの投資信託とETFのコストを比べてみよう。

 人気のETFと低コスト投資信託を30万円分購入し、10年間保有した場合のコストをシミュレーションしたのが下の表だ。合計額が安い商品ほど、低コストと考えられる。

■投資信託とETFのコスト比較/日経平均連動型
※30万円分購入し10年間保有後、解約(売却)。ETFの売買手数料はSBI証券の場合。10年間価格の変動がなかったとして計算。すべて税込

商品名
(クリックで詳細へ)
購入時コスト 信託報酬 売却・解約時
コスト
(※1)
合計
年率 10年分の金額
E
T
F
日経225連動型上場投資信託
(1321)
293円 0.2376% 7128円 293円 7714円



<購入・換金手数料なし>
ニッセイ日経平均
インデックスファンド
0円 0.1944% 5382円 0円 5832円
日経225ノーロードオープン 0円 0.864% 2万5920円 0円 2万5920円
※1 投資信託は、信託財産留保額+解約手数料。
■投資信託とETFのコスト比較/TOPIX連動型
※30万円分購入し10年間保有後、解約(売却)。ETFの売買手数料はSBI証券の場合。10年間価格の変動がなかったとして計算。すべて税込

商品名
(クリックで詳細へ)
購入時コスト 信託報酬 売却・解約時
コスト
(※1)
合計
年率 10年分の金額
E
T
F
TOPIX連動型上場投資信託
(1306)
293円 0.1188% 3564円 293円 4150円



たわらノーロード TOPIX 0円 0.1944% 5382円 0円 5832円
三菱UFJトピックス
インデックスオープン
0円 0.702% 2万1060円 900円 2万1960円
※1 投資信託は、信託財産留保額+解約手数料。

 日経平均連動型を見ると、ETFである「日経225連動型上場投資信託(1321)」より、「<購入・換金手数料なし>ニッセイ日経平均インデックスファンド」のコストのほうが安い。TOPIX連動型の場合、ETFの「TOPIX連動型上場投資信託(1306)」のコストがもっとも安いが、「たわらノーロード TOPIX」のコストも十分に低いと言える。

 このように、投資信託であっても、よく商品を探せばコスト面でETFと遜色ない商品が見つかるのだ。

 さらに、ETFの場合、少額ながら売買手数料がかかるため、長期で積み立てるような投資ではより手数料コストを考える必要がある。例えば、上のシミュレーションでは30万円分のETFを1回で購入しているが、5万円ずつ6回に分けて積立購入すれば、6回分の購入手数料がかかってしまう。その点、ノーロード投信は、何回買っても購入手数料が無料なので有利となる。

【SBI証券でETFを購入するときの手数料】
 ・30万円分×1回⇒293円
 ・5万円分×6回⇒150円×6回=900円

 ただし、表中を見ると同じ日経平均株価型、TOPIX型のインデックス投信でも、商品によって信託報酬にかなり違いがあることがわかる。年率0.5%差でも、投資期間が長くなるほど、投資額が高額になるほど、コスト差も開いていく。

 投資信託の種類は非常に多いので、購入時手数料だけでなく、ランニングコストとなる信託報酬にも注意して商品を選んでいただきたい。

【投信最新事情その3】
「ロボ・アドバイザー」サービスが各社から登場

 ネット証券各社が昨年から続々と開始した新サービスが「ロボ・アドバイザー」だ。そのサービスは、大きく2種類に分類できる。ひとつは、ポートフォリオや投資信託などのアドバイスだけを行う「アドバイス型」。もうひとつは、運用まで自動で行ってくれる「投資一任型」だ。

 アドバイス型と投資一任型の特徴を簡単にまとめると、次のようになる。

アドバイス型 ・投資タイプの診断、商品選びの後は、自分で運用を行う
・初期コストは投信の購入にかかる費用のみ。
・ランニングコストは投資信託の信託報酬のみ
投資一任型 ・投資タイプの診断、商品選びに加え、運用まで完全におまかせ
・開始時に10万円、30万円など一定以上の入金が必要
・ランニングコストは、投資信託の信託報酬以外にも必要。対面のラップ口座よりは安いが、年率0.6~1%程度がかかる。

 投資未経験者の場合、「仕事が忙しいので、投資は完全お任せにしたい」という人もいるだろう。しかし、誰かに運用を任せるのは楽でいいが、その分当然コストがかかる。

 ここでは、比較的低コストで利用できるアドバイス型について解説していこう。

 主な証券会社の、アドバイス型ロボ・アドバイザーは下の表の通り。カブドットコム証券や松井証券のように、スマホアプリで利用できる証券会社もある。

■主要ネット証券のロボ・アドバイザー(アドバイス型)
証券会社
(クリックで公式サイトへ)
ロボ・アドバイザー
(アドバイス型)

SBI証券 「SBI-ファンドロボ」
SBI証券が取り扱う約2400本の投資信託の中から、おすすめの1~3本を紹介してくれる。ポートフォリオの提案やリバランス機能はなし
楽天証券 「ロボのぶくん」
投資信託のスマホ専用取引サイトで利用できるロボ・アドバイザー。どんな投資信託を買ったらいいのかわからない初心者向けに、おすすめ投信タイプと具体的な商品をを提案してくれる。
松井証券 「投信工房」
8つの簡単な質問に答えるだけで、複数の投資信託を組み合わせたポートフォリオの提案。毎月積立する投資信託の比率を自動的に変更し、リバランスしてくれる機能が便利。専用アプリあり
カブドットコム証券 「FUND ME」
スマホ用アプリ。おすすめポートフォリオの提案のほか、投資信託の入れ替えや投資方法、毎月の積立金額を入力したシミュレーションな、ど多彩な機能を備える
SMBC日興証券 「fund eye」
おすすめ投資信託1本の提案から、複数の投資信託を組み合わせたポートフォリオの提案まで対応。現在の保有投資信託を入力することで、推奨ポートフォリオに近づくためのリバランスの提案もしてくれる

 現在、多くのネット証券が提供しているロボ・アドバイザーは、年齢や投資経験など、最初にいくつかの簡単な質問に答えると、自分に合ったポートフォリオが診断され、それに合わせた投資信託が提案される。

松井証券の「投信工房」(スマホアプリ)の診断
拡大画像表示

 例えば、松井証券の「投信工房」の場合、診断結果から5つのリスク許容度に分類され、それぞれに合った投資信託と各保有比率が示される。試しに筆者が行った診断結果は、「リスク許容度2」で「分散投資(やや安定型)」のポートフォリオが提案された。主に債券に投資する投信を中心に運用を行うポートフォリオだった。

松井証券「投信工房」(PC版)で診断の結果、筆者が提案されたポートフォリオ
拡大画像表示

 積立投資を継続していると、当初の目標ポートフォリオ(たとえば、国内株式が20%、国内債券が40%、など)の比率が値動きによって崩れてしまう。そこで、当初の目標ポートフォリオの商品比率に近づけるため、商品ごとの購入金額の変更や売却の提案・実行を行うのが「リバランス機能」だ。

 アドバイス型の中でも「リバランス機能」に対応しているのが、松井証券の「投信工房」やSMBC日興証券の「fund eye」だ。

 投資は、10年20年と長期的につきあっていくもの。そう考えれば、自分の投資信託の動向を定期的にチェックし、時にはリバランスを行いながら、目標に向かって継続することが重要だろう。

【まとめ】
100円からの投資信託購入や無料のロボ・アドバイザー診断を
投資の第一歩として利用してみよう!

 最後に、最新の投資信託サービスを提供するネット証券を以下の表にまとめた。

■主要ネット証券の最新投信サービス比較 (2017年7月20日時点)
最低積立金額 ノーロード投信 積立可能日 ロボ・アドバイザー
(アドバイス型)
スマホ対応
◆SBI証券 ⇒詳細情報ページへ
100円 1120本 毎月1~27日、月末指定。
最大年2回増額設定可
SBI-ファンドロボ
【ポイント】
投資信託の取扱本数が最多。新規取り扱いファンドが続々登場している。また、既存ファンドの手数料値下げも多数行っている。
◆楽天証券 ⇒詳細情報ページへ
100円 1117本 毎月1~28日指定。
最大年2回増額設定可
ロボのぶくん スマホサイト
【ポイント】
取扱い本数が2000本を超えて、トップクラスの品揃え。スマホ専用サイトがリニューアルされて使い勝手が向上した。「ロボのぶくん」がファンド選びを手助けしてくれる。
◆松井証券 ⇒詳細情報ページへ
100円 121本 毎月、毎週、毎日から選択 投信工房 投信工房アプリ
【ポイント】
全銘柄ノーロード、全銘柄積立が可能。低コストで、少額100円から投資が可能。さらに、ロボ・アドバイザー付き。最近、アプリも登場した。
◆マネックス証券 ⇒詳細情報ページへ
100円 593本 毎月1~31日指定 スマホサイト
【ポイント】
投信本数は1000本を突破。また、4月に一気に150本超をノーロード化するなど、低コスト化も進める。プログラムを使った自動売買を行う「カブロボファンド」もある。
最低積立金額 ノーロード投信 積立可能日 ロボ・アドバイザー
(アドバイス型)
スマホ対応
◆岡三オンライン証券 ⇒詳細情報ページへ
100円 206本 毎月1~28日指定。
最大年2回増額設定可
【ポイント】
「ZEROファンドプログラム」によりノーロードファンド以外も実質手数料0円(ブルベア型など一部ファンドを除く)
◆カブドットコム証券 ⇒詳細情報ページへ
500円 586本 毎月1~31日指定
毎日積立可能)。
最大年2回増額設定可
FUND ME kabu.com
(アプリ)
【ポイント】
最近、取扱本数が急増し、取扱本数が1000本を突破。スマホアプリ「kabu.com」は投信にも対応しており、スマホから積立もできる。「FUND ME」は投資信託でポートフォリオを提案するアプリ。
◆SMBC日興証券 ⇒詳細情報ページへ
1000円 300本 毎月12日、26日。
最大年2回増額設定可
fund eye スマホサイト
【ポイント】
積立買付手数料は1.08%(税込)で通常買付より得。「バンク&トレード」に申し込めば申込手数料が無料。 スマホサイトにて「投資信託」「投信つみたてプラン」取り扱い。ラップ型投信「らっぷちゃん」を発売。

 これまで述べてきたように、投資信託を取り巻く環境はここ半年〜1年で大きく変化し、投資初心者が最初の一歩を踏み出しやすいサービスがどんどん登場している。具体的には、低コスト化、少額から投資、ロボ・アドバイザーなどだ。一般の働く世代でも、より手軽に投資ができる方向に向かっているように思える。

 「まだ投資したことがない」という方は、まず第一歩として、100円分の投資信託を買ってみてもいいだろう。低リスクで投資がどのようなものかが実感できて、興味もわくはずだ。また、ロボ・アドバイザーの診断だけなら、口座を持っていなくても無料で利用できるので、とりあえず試してみてはいかがだろうか。

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100円 250円 450円 2500円/日 1062本
米国、中国
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