ネット証券会社比較
2014年5月22日公開(2016年5月31日更新)
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久保田正伸

JPX日経400指数登場で注目度アップ!
「高ROE銘柄」を買うために必要な工夫とは?

今年1月からROEを銘柄選定の指標に組み入れた新たな株価指数「JPX日経インデックス400」の公表が始まった。そもそもROEとは何か。高ROE銘柄の買い方は? ネット証券の投資情報やツールを利用しながら、具体的な商品や銘柄探しの方法に迫る。

 昨今、ROE重視の経営が促される施策が打ち出されている。JPX日経インデックス400の算出開始、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)による同指数銘柄の資産組み入れ、2月に金融庁が公表した日本版スチュワードシップコード(機関投資家が適切に受託者責任を果たすための原則)の導入決定などだ。

 そもそもROE(自己資本利益率=純利益÷株主資本)とは、自己資本がどれだけ効率よく利益を生み出しているかを見る指標だ。株主重視の効率経営をしている企業ほど、ROEのパーセンテージが高くなる。

 日本では、これまでROEを重視する企業が少なかった。「欧米では15%程度か或いはそれ以上のROEを期待されるが、わが国では10%に届かない」ことが多いという(三菱経済研究所のレポート「経済の進路」2014.2。カブドットコム証券で閲覧可能)。

 ROEを高める企業の財務戦略は「内部留保を有望な事業への投資(企業買収を含む)に充てることで利益額を増やす、或いは、配当や自社株買いを行ってROE計算上の分母となる自己資本額を減らす、といった2つの方法がある」(同レポート)。

 たとえば、最近ではアマダ(6113)が増配や自社株買いを発表すると、株価が急騰した。ROE重視の姿勢を示すことで、投資家に好感されて買いが入ったのだ。

JPX日経400に連動する商品

 「JPX日経インデックス400」に連動する投資信託やETFは、多数登場している。投資信託では買付手数料が無料の商品が多く【図表1a】、大手ネット証券で買付が可能だ【図表1b】。また、株式市場で取引できるETFも4種類登場している【図表2】。通常の投資信託に比べると、信託報酬が割安となっている。上場JPX日経400(1592)のように、1口1000円程度と少額から取引できる銘柄もある。たとえば、松井証券ならば、10万円以下の現物株手数料は無料なので、毎月少額をコツコツ積み立てる買い方も考えられる。

 

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     【図表1b】JPX日経400ファンド取扱ネット証券

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高ROE銘柄を買うには工夫が必要

 高ROE銘柄投資は、単純に高ROEの条件でスクリーニングすればいいわけではなく、ひと工夫が必要だ。その理由は……。

・日本では「高ROE銘柄」が少なく、すでに高いプレミアムが乗っているケースが多い。
・高ROE水準が維持できるほどの高増益率を安定して達成できる銘柄が日本株には少ない。

SMBC日興証券、「週刊株式市場分析:高ROE銘柄選別の視角」2014年5月9日より)。

 ただ単に高ROE銘柄を買えば、高値づかみになる危険性が高い。そこで、4つのレポートで掲載された銘柄選びの条件を紹介しよう。中には日本株のROEの特徴を分析をしてわかったある独特の視点もあるので要チェックだ。

下げのきつい高ROE銘柄

 下げのきつい高ROE 銘柄に注目。「週刊相場観測誌Market展望(フィスコ、4月28日・5月7日合併号。マネックス証券で閲覧可能)」では、以下の条件でスクリーニングしている。

(1)ROEが20%以上
(2)予想経常増益率が20%以上
(3)年初来高値からの下落率が30%を超える銘柄

 具体的な銘柄として、アライドアーキテクツ(6081)ファーストエスコ(9514)など26銘柄が紹介されている。また、上記の条件はネット証券のスクリーニング機能を使えば、最新情報をもとに検索が可能だ。

 実際に楽天証券で検索した結果が【図表3】で、ファンコミュニケーションズ(2461)などが検索された。ただし、検索結果では、チャートが右肩下がりの銘柄が多く見られる。実際に売買する場合には、売買のタイミングを工夫してほしい。

【図表3】楽天証券の「スーパースクリーナー」を使い、ROEに下落率の条件を加えて銘柄を検索。
拡大画像表示

クリック一発で高収益な成長企業を発見

楽天証券の銘柄検索機能「スーパースクリーナー」では、NISA向けで高収益の成長企業の条件が設定されており、クリック一発で銘柄検索が可能だ【図表4】。

【図表4】楽天証券の銘柄検索「スーパースクリーナー」で検索。高収益の成長企業が一発で見つかる。具体的な条件は画面内に表示されている。
拡大画像表示

 この機能では、財務が健全で、収益性が高い事業を行っており、しかも利益が継続して成長している企業が選ばれる。さらに、株価が割高水準になく、景気循環の影響を受けにくい業界の銘柄から選ばれている。

 ここで使われている条件が「ROE」ではなく「ROA(総資産利益率、ROA=純利益÷総資産)」。ROAで使われる「総資産」とは、ROEで使われる株主資本に負債を加えたもの。負債も考慮した上で、効率経営が行われている銘柄が選別される。

これからROEが8%を超える銘柄に注目!

 「高ROE銘柄」よりも、「高ROEになる銘柄」に注目したのが、前出のSMBC日興証券レポートだ。日本企業の特徴として「前期から今期にかけてROEが8%未満から8%以上へ切り上がる銘柄はパフォーマンスが改善しやすい」と分析している。また、「逆に8%以上から8%未満へとROEが切り下がる銘柄群のパフォーマンスが最も悪い」という。

 ROEが切り上がる銘柄については、対TOPIXの2000年度以降平均株価パフォーマンスで、6月末(2.7%)→9月末(8.9%)→12月末(13.7%)→翌年3月末(13.3%)となったデータが示されている。

 具体的な銘柄は、パナソニック(6752)エーザイ(4523)ほか、70銘柄が紹介されている。

収益が安定、かつ割安な銘柄

 「単純に高ROEでスクリーニングを行うと、高PBRに偏ってしまう」(「クオンツ:高ROE銘柄への投資視点~安定性と割高」1月30日、SMBC日興証券)。

 そこで「収益安定性に関する指標をROEと組み合わせる」とリターンが上昇し、リスクが低下するという。具体的には、現在高ROEで、ROEの安定性も高く、PBRが割高でない銘柄として、三井住友FG(8316)三菱自動車(7211)など20銘柄が紹介されている。

 高ROE銘柄は、今後期待が持てるものの、現時点では株価が軟調な銘柄も多いようだ。株価が安いところを買うとか、一度に資金をつぎ込まず、毎月少しずつ積立で買うといった風に、買い方を工夫した方がいいだろう。

 ここで紹介したレポートには、さらに詳しい説明や、具体的な銘柄群が多数紹介されている。興味がある方は口座開設をして、実際のレポートを閲覧していただきたい。

※本記事はネット証券の情報やツール紹介を目的としており、個別の銘柄を推奨するものではありません。

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