新規会員を安定して増やしたプロセス管理術

 もちろん、プロセスごとの数値も管理しました。

 顧客獲得までのフローをプロセスに分けると、「広告による集客」→「無料カウンセリング」→「入会」となります。

 そこで、「無料カウンセリングに来た人のうち、入会するのは何%か」を割り出し、その数値の変動も確認しました。

 もし先週は50%だったのに、今週は30%に下がったとしたら、何か原因があるはずです。

 広告がターゲット層とずれていて、英語学習への意欲がそれほど高くない人まで無料カウンセリングに来ているのかもしれない。あるいは、無料カウンセリングを担当するスタッフのスキルが未熟で、お客さまが入会したいと思うようなプレゼンができなかったのかもしれない。

 理由はいろいろと考えられます。

 その場合は、広告の種類を見直したり、スタッフの研修を強化したりといった改善策を実行し、また数値の変化を確認します。

 こうして「高速PDCA」を回し続けた結果、1年後の今年6月には、約束通り黒字化を果たすことができました。

 顧客1人当たりの獲得コストも、1年前に比べて約40%も下げることに成功しました。これもあらゆる集客方法を試し、どれが「いちばんいい方法」なのかわかったからです。

 ソフトバンク流の高速PDCAを実践すれば、周囲が「無理だ」と反対するようなチャレンジでも、自分に経験のない仕事でも、確実に結果を出すことができる。

 今回の経験を通して、私は改めてその効果を確信しています。