まずは、私が会社員時代に経験したパワハラの実態をご紹介しましょう。上司から暴言・暴力を受けているとき、同じ職場で働く従業員は誰一人として私のことを助けてくれませんでした。たとえば、退職勧奨を受けている際、私は直属の上司に胸ぐらを掴まれたことがありますが、同席していた社長は不敵な笑みを浮かべながら暴力を黙認。またすぐそばには他の従業員が5人ほど働いていましたが、一瞬空気が凍った後、みんな淡々と仕事に戻ってしまいました。「社会は残酷なんだ」と学びました。

録音内容を公開
これが退職勧奨の実態だ

 私はその後、このブラック企業を訴えることになりますが、そのとき役に立ったのが、パワハラを受けていた際にICレコーダーで録音していた「退職勧奨の録音データ」です。その一部をご紹介し、ブラック企業のリアルな実態を知ってほしいと思います。下記の会話は、営業所内で行われた退職勧奨の内容です。接続詞の追加や固有名詞の削除など、多少の編集を加えていますが、実際の会話の内容とほぼ同じです。

社長「なんで休日出勤しないの?」

筆者「いや……休日はバドミントンのクラブチームの練習がありまして……」

社長「じゃあオリンピック目指せって。今何歳?」

筆者「23歳(当時)です」

社長「間に合う!東京オリンピック!毎日練習しろ。だからお前は仕事してる暇ないよ」

上司「お前もう(会社を)辞めた方がいいよ?あ?」

筆者「いや頑張ります」

上司「頑張るじゃねーよ。頑張ってねーから言ってんだよ。ちっ」(※舌打ち)

社長「お前さ、ほんと考え方が違うんだよ。会社とお前の考え方が違うんだよ」

筆者「はい」

社長「お前バカか?ここに居んな。俺の近くに居んな」

筆者「すみません」