リスク管理の「3択問題」
前回の記事(https://diamond.jp/articles/-/132099)では、システムの要件定義など、本来は発注者がリードすべきことをベンダーに任せきりにした結果、ベンダーに見限られてしまう危険性を書きました。
今回は、その要件定義と並んで、ベンダに見限られてしまう契機となることが多い、「リスク管理のやり方」についてお伝えしていきます。
ベンダーに途中で見限られることなく、発注者が主導してプロジェクトを完遂するためには、どんなことを心がければよいのでしょうか?
さて、ここで1つ選択問題です。
(1)「当初予定していた機能が、ベンダーの技術的に実現困難で、設計を変えなければいけない」
(2)「ベンダーのメンバーに、まだ十分なスキルを持っていない人間がいた」
(3)「発注者側のキーパーソンが、もうすぐ異動になってしまうかもしれない」
これらは、どれもシステム開発においてよく勃発し、実際に発生してしまうと、プロジェクトを危険にさらすことになる重大なリスクに数えられます。
(1)はベンダーの技術力、(2)はベンダーの人員配置、(3)は発注者の人事問題です。
もし、みなさんが発注者側のシステム担当者であったとして、上の3つのリスクのうち、自分で管理して、かつ、その解決に協力しなければならないものは、どれだと思いますか?