地震保険の保険金が出た場合、
その後、地震保険の保険契約はどうなるのか
また地震保険に加入している方からは、「保険金を受け取ったらその後の保険契約はどうなる?」という質問もありました。
全損の認定を受けて保険金額が100%支払われた場合は、その時点で保険契約は終了します。対して、半損や一部損の場合には、その後も契約が継続されます。
多くの人に共通するのが活発な余震についての恐怖であり、余震で家屋の損害が拡大した場合、保険金は支払われるのか、といった疑問を持つ方も少なくありません。原則的に地震発生の翌日から10日を経過した後に起きた損害は地震との因果関係が明確でなくなるため、補償の対象外となりますが、72時間以内に余震があった場合は、あとの揺れの翌日から10日が基準になります。今回のように余震が頻発している場合は、自分で判断せず、個別に問い合わせるといいでしょう。
屋根瓦が破損したという方の修理は2000軒以上の順番待ち。ブルーシートを張って凌いでいる状態です。破損箇所を応急処置している方は多く、それだけに、余震への恐怖感は身につまされます。今はただ、大きな余震が起きないことを祈るばかりです。
次回は最終回。今後、震災が起きるであろうリスクにどう向き合っていくべきか、について語ります。
清水香(しみず かおり)
1968年東京生まれ。ファイナンシャルプランナー。学生時分より生損保代理店業務に携わるかたわら、FP業務を開始。2001年、代理店での10年間の 経験を生かし独立、のち(株)生活設計塾クルー取締役に就任、現在に至る。相談業務、執筆・講演なども幅広く展開、TV出演も多数。著書に『見直し以前の 「いる保険」「いらない保険」の常識』(講談社)、『こんな時、あなたの保険はおりるのか?』(ダイヤモンド社)、共著に『災害時絶対に知っておくべき 「お金」と「保険」の知識(ダイヤモンド社)』ほか多数。 日本経済新聞電子版「自動車保険」、オールアバウト「火災保険の選び方」などで連載中。
所属先:(株)生活設計塾クルー http://www.fp-clue.com/
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