2017年4月18日、ハーバードビジネススクールで「トルーマンと原爆」を題材とした授業が行われた。この授業では、毎年約60名の学生が80分間、「原爆投下はリーダーとして正しい決断だったか否か」について白熱した議論を戦わせる。授業に参加した学生は何を学んだのか。アメリカ人学生のショーナ・シニアさんに聞いた。
佐藤 ハーバードビジネススクールをまもなく卒業されますが、最も印象に残った日本関連の授業は何ですか。
シニア 必修科目の「リーダーシップと組織行動」で習った楽天の事例、選択科目の「モラル・リーダー」で習った「トルーマンと原爆」の事例が最も印象に残っています。
佐藤 楽天の社内公用語英語化のケースは、どういうところが面白かったですか。
シニア 日本国内で成功した企業がグローバル化していく過程が興味深かったです。グローバル化するために、まず言葉から変える、という戦略は斬新で、社内公用語を変えるというのは、企業風土の改革の中でも最も大きな変革だと思います。大企業の変革マネジメントについては他の企業の事例も学びましたが、その中でも楽天のケースは卓越して面白かったです。
佐藤 選択科目「モラル・リーダー」はハーバードビジネススクールの中でも非常に人文的で、ユニークな授業です。なぜ履修しようと思ったのですか。