編集性の高いふせんでリスト作り

 リストやその項目は、増えたり減ったりします。読書が習慣になっていれば、読書リスト自体は必ず手帳の中にありますが、リストの中の書名は常に変化するはずです。スキマ時間のリストも中身は変わっていきます。また夢や目標のリストは常に書き換えられるはずです。

 そして、リスト自体も変化していくはずです。ある日突然、「興味があることリスト」を作りたくなったり、「やらなくていいことリスト」を作りたくなったりするかもしれません。

 リストを作ると、リスト化への欲が出てくるのです。あんなリストもできそう、これをリスト化すると便利かも、という具合に、リストを増やそうと思うはずです。リストをたくさん作りたいと思ったら、フィルムタイプのふせんを使いましょう。これにリスト化したいテーマを書いてみるのです。マイ手帳の何も書いていないページに、1枚1テーマを書いたふせんをどんどん貼ります。そして「リストのリスト」の原型を作りましょう。

西脇計算センターのフィルムふせんを使ってリストのリストを作ったところ。内容を思いついたらメモページの1ページを割いてリストを作る。

 ふせんを使うのには理由があります。まず、リストとして思いついたテーマのほとんどはすぐにはリストを作れません。思いついたのは事実ですが、それなりに情報収集しなければリストになりません。たとえば、プログレッシブ・ロックの歴史を知りたいと思っても、聞くべきCDのリストは、調べなければわかりません。でも、思いついた事実は記録しておきたい。そこで、ふせんを使うのです。

 テーマを書いたふせんのうち、すぐにまとまりそうなものは、マイ手帳のメモページやシステム手帳のリフィルに貼りましょう。ページの上部にタイトルとして貼り、思いつくままに書いていきましょう。書いてみたのはいいけれど、中身が思いつかないものは、マイ手帳の開いたメモページに箇条書きのように貼っておきましょう。たまに見返して、調べる時間がとれたら、項目を書いていき、1ページ分のリストを作りましょう。

 また、あとから見直して、興味がわかなくなった項目があったら捨ててしまいます。リスト自体も、読書リストのように書名を羅列したようなものもあります。一方で、やりたいことリストのように、最終目的とそれに至るタスクをダンドリとして組み立てるようなリストもあります。

 リスト自体を捨てられたり、はがして入れ替えたりと、あとからリストを編集することが簡単にできることこそ、ものとして直接操作できる、アナログでリストを作るメリットです。フィルムふせんは、「フィルムふせん PMS8002」(西脇計算センター)のようなタイプがお勧めです。紙のふせんと違って、はがれにくくよじれにくいからです。また、とくにこのタイプは、ビビッドな色がよく目立ち、手帳のメモページやリフィルに貼ったときに見出しとして見栄えがします。

 これまで5回にわたって続けてきた連載も今回が最後となります。マイ手帳は、使う人の数だけ存在します。これまで取り上げた方法は、あくまでその1つにすぎません。自分がもっとも使いやすい最強の手帳にできるのは、自分だけなのです。さらに詳しいカスタマズのヒントは、『手帳カスタマイズ術~最強の「マイ手帳」を作る58のヒント』の中で解説していますので、ご興味のある方はぜひ書籍をご一読ください。

※この記事は2011年12月9日に公開したものを再掲載しています。


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【連載の日程】
●第1回:「理想の手帳探し」はもうやめよう!手帳・ノートを自分仕様にアレンジする時代
●第2回:マイ手帳の工夫は「メモの活用」にあり。増設・自作でメモを有効活用する!
●第3回:綴じ手帳でも「自作リフィル」を使え!フォーマットの力を活用した最強マイ手帳
●第4回:手持ちの手帳を無限大に拡張!増設パーツからオーダーメイドまで
●第5回:仕事とプライベートに活かすカスタマイズのヒント。アイデア次第で「最強マイ手帳」に変身!