「健康経営」の柱の1つ

「医療にかかわる業界にいる以上、自らが健康でなければ説得力がない」と、かねてから健康増進への取り組みを地道に続けている同社は、健康経営方針として、「喫煙率、メタボ率の低減」「がんの早期発見、早期治療、職場復帰」「ウィメンズヘルス」「自発的取り組みの奨励」の4つの柱を立て、健康推進に努めてきた。

 このうち、がんに関しては予防とともに早期発見に注力し、その推進活動により、定期検診の受診率はほぼ100%。二次検査については、2012年度に60%だった受診率が3年後の2015年には93%に伸びた。それゆえ、早期の段階でがんが発見され、働きながら治療に臨む人の人数が増えてきたという背景もある。

「医療の進歩によって、がんは早期であれば治る病気になってきています。制度導入前も、運用面で柔軟な働き方をサポートしていましたが、制度が確立したことで、治療に専念すべきときは仕事を休み、無理のない状態で復帰するなど、がんの症状に合わせた選択をしてもらえるようになりました。制度を作って『もし、がんに罹患しても会社としてしっかり支える』というメッセージを社員に伝えたことによる精神的、心理的な影響は大きいと思います」と、同社の竹田敬治人事部長は語る。

 同社が導入した「がん就労支援制度」の内容は次のとおりだ。

テルモの「がん就労支援制度」の内容 (出所)テルモ 拡大画像表示

 失効有給の使用は従来1週間単位であったが、がんは長期療養のみでなく、ポイント的に治療をする場合もあるので1日単位でも取得できるようにした。