規格外の商品は市場に出荷せず、捨てられたり、豊作の際はやはり捨てて市場価格を維持したりするということが横行している農業の現状があることは事実で、みんなみの里はまさに金井会長が話す「これがいいでなく、これでいい」という理性的な消費の提案の場所であり、無印良品の世界観を体現した場所でもあるのだ。

「みんなみの里」では生産者と消費者を直結させ地域外の消費者ばかりではなく、地産地消の拠点としても機能することになる。無印良品の魂を吹き込み、農とは何か、地域の活性化策はどうあるべきかを問う場所にもなりそうなのである。

 道の駅は逆にいえば、今回の無印良品のように小売業がもっと着目してプロデュースしてもいいのではないか。例えば食品のセレクトショップや、ドラッグストアなどがプロデュースする道の駅があってもいい。

 六次産業化では成功した事例もあるが、あまり上手くいっているという話を聞いたことがない。地域の産品を利用して商品開発すれば、それでよしと満足してしまうからだろう。

 しかし、商品をどう開発しどんな品ぞろえにするのか。また、今回の無印との協業のように、どう売っていくかも重要な要素である。

 無印良品の道の駅風施設が、軌道に乗るようならば、今後、着目する小売業も出てくると見られるが、道の駅や類似施設に新たな息吹を吹き込む今回の取り組みは静かに注目されていきそうだし、無印良品は最近では一部店舗に生鮮食品も導入している。

 今後は道の駅や類似施設による生産者のネットワークづくりを進め、生産者から直接仕入れて店頭で販売するという仕組みづくりに挑戦する可能性もある。

お詫びと訂正
 記事初出時、「みんなみの里」を「道の駅」と表記していましたが、国土交通省関東地方整備局交通対策課より「みんなみの里は道の駅ではない」とのご指摘をいただきました。みんなみの里は道の駅に極めて類似した施設ですが、国土交通省で公式に登録された「道の駅」ではありません。関係各位にお詫び申し上げるとともに、該当部分の文章を下記のように修正しました。
・「道の駅」を「道の駅風施設」「類似の施設」「類似施設」「道の駅みたいな施設」に変更、あるいは追記しました。
・『「みんなみの里」は、国土交通省で登録される公式な「道の駅」ではなく、類似したショッピングや休憩が可能な総合交流ターミナル。』という説明を追記しました。
・『全国に1144ヵ所(4月25日現在)』を『全国に1145ヵ所』に修正しました。
2018年5月22日 18:30 ダイヤモンド・オンライン編集部