細切れ時間に集中する
これも時間の有効活用のためには、とても大切なことだ。
なぜなら、仕事をしていると、上司や同僚から何かちょっとしたことを頼まれることや、お客様から電話が入ること、緊急のメールが入ることが多く、長い時間を1つのことに使うことはまず不可能だからだ。
たしかドラッカーは、「成果をあげるには自由に使える時間を大きくまとめる必要がある」と言っていたが、忙しい現代人にそれは無理だと私は思っている。
たとえば、土曜日に家でゆっくりしていたとしても会社(海外の)からメールが入る、友達から電話がかかってくる、ピンポンと宅急便が荷物を持ってくる
1時間も2時間も長い時間にわたって、何にも遮られず、何かをやり続けることは不可能だ。
だから、いかに細切れ時間でも集中できるかが重要なのである。
そのためには、短時間のうちに集中できるようにしておくことがまず必要である。
集中するまで5分も10分もかかるようでは、その間に誰かに声をかけられたり、気を散らされることが起こってしまう。それを避けるためには、自分がどうしたら集中できるかを知っておくことが必要だ。
パソコンを開いて、キーボードをうち始めれば集中できるなら、その方法を取ればよい。目をつぶって考え始めれば集中できるようなら、それでも良い。
集中すれば、自分の周りにはそういうオーラが出てくるから、周りの人も簡単に話しかけてこなくなる。いや、オーラが出るまで集中できるようにならないといけない。
だからこそ、いかに早く集中できるかが重要なのだ。会社に行けばいつも周りにはたくさんの人がいるから、どうしたら自分が集中できるかを知っておくことが重要なのである。
私の場合、仕事なら、パソコンを開いてキーをたたき始めれば結構集中できる。周りに大勢の人がいてどうしても集中できないという場合には、空いている会議室を見つけて1人で仕事をすることにしている。やはり、うるさいところよりは、静かなところの方が集中しやすいからだ。
また、司法試験の勉強をしているときは、ランチを早く切り上げて、どこか喫茶店に行き、30分だけ勉強するということもちょくちょくしていた。周りがガヤガヤしていても短い時間でも集中しようと思えば何とかできるものである。
本章の3で述べたように、今でも、週末にスタバに行って、原稿を書いたり、本を読んだりする。家でやっていると、家内に話かけられたり、犬がちょっかいを出してきたり、ちょっとテレビが見たくなってしまったり、色々と集中を散漫にする出来事が起きてしまうからである。