働く人なら誰しも、時間あたりの賃金が高い企業で働きたいものです。しかし近年では裁量労働制も徐々に広がり、労働時間と賃金の関係が見えづらくなっているのも事実です。いくら年収が高い企業で働いていても、その分、労働時間が長いのでは本末転倒になってしまいます。では、実際に時間あたりの賃金が高いのはどういう会社なのでしょうか。

 就職・転職のための企業リサーチサイト「Vorkers」を運営する株式会社ヴォーカーズは、「上場企業の時給ランキング2018」を発表。今回は対象企業を上場企業に絞り、上場企業の有価証券報告書と「Vorkers」に投稿された残業時間のデータから、企業による公開情報だけでは知ることが難しい、残業時間も含めた労働時間による「時給」を算出しています。

 つまり今回の調査での「時給」は、有価証券報告書に記載されている平均年収を、各社の標準労働時間および「Vorkers」に投稿されている平均残業時間(月間)から算出した年間勤務時間で割った金額です。計算式で表すと下記になります。

 時給=平均年収÷[(月間標準労働時間+月間平均残業時間)×12]

 それでは、今回の調査から明らかになった「上場企業の時給ランキング2018」を見ていきましょう。

※集計期間内(2015年1月~2018年5月)に「Vorkers」のレポート回答が5件以上ある上場企業1902社を対象とし、有価証券報告書に記載されている平均年収データ(2016年度)と、各社の月間標準労働時間(標準労働時間×20日として集計)および「Vorkers」に投稿されている「平均残業時間(月間)」から「時給」を算出。標準労働時間は各企業採用情報等を確認し、職種・勤務地により異なる場合は代表的な職種または本社の労働時間を採用。

1位GCA、2位キーエンス、3位三菱商事
「上場企業の時給ランキング」ベスト5は?

 まず、「上場企業の時給ランキング2018」の1位となったのは、M&Aアドバイザリー会社のGCAで、時給は7385円でした。2位には、時給7083円で、自動制御機器を中心とした製造販売会社であるキーエンスがランクインしました。そして3位は総合商社の三菱商事で、時給は6252円です。トップ3は、昨年、ヴォーカーズが行った「上場企業の時給ランキング2018」と同じ結果になりました。

上場企業の時給ランキング2018トップ5