度肝を抜かれたピンクの本社屋
大久保駅からタクシーに乗り込む。
「HILLTOPってわかりますか?」
運転手さんに尋ねると、
「はい、わかりました」
と即答。
地元ではそこそこ有名なのかもしれない。そう思った。
平坦な道に揺られること約5分。
「はい、ここです」
とおろされた。
「ええ?? ぴ、ピンク!?」
ありえない! なんだここは!
これが率直な第一印象だった。
とても鉄工所に見えない。
タクシーでこなかったら、絶対に通り過ぎていただろう。
しかし、運転手は間違いなく、ここが「HILLTOP」だという。
今まで数多くの面白い会社の経営書を編集してきた。
それでも、社屋を見て、度肝を抜かれた会社はそう多くはない。
名物経営者・株式会社武蔵野の小山昇社長の「民家風社屋」もびっくりしたが、今度の鉄工所は、最先端IT鉄工所の佇まい。デザイン・ラボラトリー的雰囲気さえ漂う。
正面玄関を入る前に強烈に心をつかまれた私は、面会相手の山本昌作副社長とじっくり話す前に、とことん、この会社の全貌を探検したくなった。
幼少の頃、野球ばかりやって、まったく勉強をしてこなかった3人兄弟のアドベンチャー魂に火がついてしまったのだ。聞けば、山本副社長も3人兄弟。これは気が合いそうだ。
私はじっくり話す前に、「工場を見学させてください」と申し出て、快諾を得た。
ここからが、今回の探検レポートである。
これは、山本昌作氏の処女作『ディズニー、NASAが認めた 遊ぶ鉄工所』の巻頭カラー口絵にも掲載されたものだが、私がびっくり仰天したところをおさめた。
百の言葉を尽くすより、一の写真だけですべてが氷解することがある。
一度、ぜひこの会社に行ってみていただきたいが、そうも行かない方も多いだろう。
ここで、ぜひみなさんに体感いただけたらと思う。
次のページにある写真が、これから日本を代表し、世界から注目されるだろう、HILLTOPの全貌だ。書籍としては本邦初公開となる。