川村 また、会社で一番大事なのはお客様であり、そしてお客様に接する現場のスタッフなのだと。本社はそれをサポートする立場だという認識も、社内で共通して持っています。

 局現場でも、雇用区分に関係なく、誰かが実績をあげればみんなで喜び、朝礼などでは毎日、昨日の功労者を発表したりします。新人が初契約をあげたときなどは、みんなでハイタッチするなど局舎一丸となって、同じ仲間として盛り上げていくという雰囲気が自然とあります。そこに正社員や契約社員、派遣社員などの雇用区分は一切関係ありません。仲間であり、家族です。

 一方、そういった組織運営ができない上司は、いずれ役職を全うできなくなります。前回もお話ししましたが、当社では管理職の評価基準の1つに部下の育成が含まれていますので、当社では日ごろの業務の中で部下や後輩を育てるのは当たり前だという風土や仕組みが整っているのだと思います。

新人からサポーターへ
送られる「熱い」手紙

島村 育成マインドと評価の仕組みの両面が御社には備わっているわけですね。新人研修実施以降のフォローの体制はどのようになっていますか。

川村 新卒3年目までは毎年フォローアップ研修を用意しています。また、サポーターがついてから1年後には、新人からサポーターへ手書きの手紙を書くこともしています。書くのは恥ずかしいとか、そもそも手紙を書いたことがないという新人もいるのですが、書くと重みが出ます。新人からサポーターへの手紙の内容はなかなか感動的で、私もついもらい泣きをしてしまうことがあるくらいです。

 手紙を書くことで、これまでお世話になった先輩への感謝の気持ちを整理することもできますし、今後、自分が先輩となり、サポーターの立場になったときに、この恩返しを継承しようという思いを強くすることができると考えています。学びと成長、先輩から後輩へ、感動のバトンタッチですね。

島村 恩返しを継承しようという思いが、御社の教え合う文化につながっているのですね。育成側が主体的になれるアプローチをデザインされている点が、とても素晴らしいと感じました。興味深いお話をありがとうございました。