エンジンは2500rpmあたりからなだらかにターボが立ち上がり、その後の吹き上がりはスムーズ。抜群にパワフルだが、総じて滑らかな印象だった。旧型が持っていた野性味は薄れた、ともいえる。ただし音の演出はかなりスポーティである。

並のスポーツカーを凌駕する
スーパーなパフォーマンス

 同乗した走行日は雨だったが、路面が濡れているとは思えないペースでコーナーをクリアしていく。低速コーナーでの異次元といえる旋回性、高速コーナーでの絶大な安定感、荒れた舗装での接地感など、4コントロールとHCCの威力を思い知らされた。

 その後ボク自身がドライブすると、固めなのにショックを絶妙に逃がす乗り心地、高性能前輪駆動車とは思えない自然なステアリングの感触が体感できた。前者はHCC、後者はダブルアクシスストラットサスペンションの効果だろう。4コントロールは限界が高いだけでなく、新鮮なドライビング体験をもたらしているのが痛快だった。

 同乗走行後、開発担当者に新型のアピールポイントを尋ねると、「4コントロールによってイージーに速く走れ、山道での運転が楽しい」とコメントしていた。

 新型は4コントロールだけでなく、5ドアボディと2ペダルのトランスミッション、抑えのきいたデザインなどによって、万能性が高まった。並のスポーツカーを凌駕するスーパーなパフォーマンスと、日常ユースの使い勝手が高次元で融合している。いままで以上に多くのユーザーが、ルノー・スポールの魅力を体験できるようになったと思う。走り込むほどに発見があるクルマだ。

(CAR and DRIVER編集部 報告/森口将之 写真/小久保昭彦)