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時価総額の3分の1を投じて
レッドハットを買収したIBMに勝算はあるか

――米国IBM マーティン・イェッター氏に聞く

大河原克行
2018年11月16日
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――買収金額の大きさもあって、業界内では「賭け」という表現がされていますが。

 買収金額がIBMの時価総額の3分の1という点からみれば、確かに「賭け」という見方はできると思います。それは否定しません。ただその一方で、私は、極めてロジカルな流れであるとも判断しています。IBMは、長年に渡り、Linuxを活用したエンタープライズレベルのビジネスを推進しており、メインフレーム上でLinuxを稼働させるといった点でも多くの実績があります。AWSやGoogle、マイクロソフトなどに縛られたくないというユーザーに対して、IBMはマルチクラウドやハイブリッドクラウドを提供することで、広い選択肢を提供できます。そこにメリットがあります。

――この買収の成功の鍵はどこにありますか。

 1つは、既存のオープンソーステクノロジーを維持していくことです。買収はしても、レッドハットは、スイスと同じような中立的な立場を維持します。2つめは、IBMがレッドハットのテクノロジーについて、最も熟知する立場になるという点です。多くの企業が、今後マルチクラウド化やハイブリッドクラウド化を進めていく旅路のなかで、必要なテクノロジーを、より幅広く、迅速に、そして的確に提案できるようになります。こうしたことが満たされれば、レッドハッドの買収は成功といえると思います。

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