ドナルド・トランプ米大統領は、米ゼネラル・モーターズ(GM)に対し、同社にとって最大の市場である中国での生産打ち切りを要求した。すでに米国での販売低迷に悩まされているGMにとって、大統領の要求に従えば、中国でも不振に陥る事態に陥りかねない。グローバル化が進む今日の自動車業界では、利益確保のためには、顧客に近い場所に工場を構える必要がある。米中が相互に関税を発動し合う状況においては、なおさらそうだとアナリストは指摘する。サンフォード・C・バーンスタインのシニアアナリスト、ロビン・ズー氏は「関税がたとえゼロでも、GMは米国内で中国市場向けの自動車を生産することはない」と指摘。「サプライチェーン(供給網)が広がりすぎるため、物流コストがかさみ、構造的に採算が取れなくなる」と話す。
トランプ氏中国生産停止要求、GMが応じられぬ理由
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