G20アルゼンチンで行われたG20 写真:首相官邸HPより

 2019年は、今年に比べて、国際関係が緊張し、世界全体や地域に大きな影響を与える事態となる可能性が高い。

 目が離せないのは、(1)トランプ政権の混迷・多国間協調体制の後退、(2)米中の対立激化、(3)北朝鮮非核化の停滞、(4)BREXITの混迷と欧州政治の流動化、(5)イランとサウジやイスラエルとの対立の先鋭化、(6)日本と近隣諸国の摩擦拡大、という「6つの地政学リスク」だ。

米国は「自国利益優先」強める
多国間の協調体制は後退

 米中間選挙は通常、政権与党に厳しい結果になるが、2018年11月の中間選挙でも、共和党は下院で多数を民主党に譲るとともに7州の知事選挙で敗北した。

 ただ、上院では議席を積み増し、トランプ大統領には依然、一定の層から強い支持があることを示した。