きき昨年12月19日に東京都内のホテルで行われた記者会見。提携の功労者であるはずのチャールズ・レイク氏の姿はなかった Photo by Akio Fujita

2013年7月、日本郵政とアフラックはがん保険の販売で提携すると発表して以降、15年には全国2万局の郵便局でアフラックのがん保険を取り扱うまでになった。さらに昨年末、両社の資本提携にまで発展した。その背景には、両社共に抜き差しならぬ事情が横たわっていることがある。
(「週刊ダイヤモンド」編集部 藤田章夫)

 年の瀬も押し迫った昨年12月20日、衆議院第二議員会館の地下1階にある会議室で日本郵政の長門正貢社長は、並み居る郵政族議員たちに詰め寄られていた。議案は、「郵便局の利活用について」。

 言うまでもなく、前日に東京都内のホテルで大々的に記者会見を開いて発表した、日本郵政による米保険大手アフラック・インコーポレーテッドに対する約2700億円に上る出資についてだ。

「7%出資するだけで、4年後に議決権が20%を超えて持分法適用になるというのは本当か?」

「非常に分かりにくいスキームだ。むしろ乗っ取るという話の方がすっきりとして分かりやすい」