ここテキサスシティーの学校区では、許可のない人物の学校敷地内への立ち入りを排除するため、顔認証システムが利用されている。IDで生徒とスタッフの居場所を特定でき、教師たちの携帯電話には警察につながる警報装置「パニックボタン」が付いている。そして間もなく、各教室のドアに、遠隔操作できる特殊な錠が装備される予定だ。新たに強化されたセキュリティー対策チームのオフィスには、22丁のAR15半自動小銃が備えられている。同学区は、将来現れるかもしれない銃撃犯から生徒を守るため、こうした治安維持対策にこれまでの8カ月間で630万ドル(約6億9000万円)を支出した。同学区のセキュリティー担当のトップとして雇用され、この対策を主導しているのは、米大統領警護隊(シークレットサービス)に所属した経歴を持つマイク・マトランガ氏(41)だ。同氏は「銃には銃で対抗するというのが私の哲学だ」と語る。