中国はこれまでのベネズエラへの投資を守るため、野党党首のフアン・グアイド氏側と協議を行っている。中国が関係を重視していたニコラス・マドゥロ大統領への退陣圧力が強まる中、政権交代に伴うリスクを低減する狙いがある。関係筋が明らかにした。中国の外交官はここ数週間に、ワシントンでグアイド氏の複数の代理人と協議を行った。背景には、中国がベネズエラにおける石油開発案件の先行きに加え、未返済となっている200億ドル近い債務について懸念していることがある。グアイド氏は米国の後ろ盾を得て、マドゥロ氏を大統領の座から引きずり降ろす取り組みを中心となって進めている。米陸軍士官学校のR・エバン・エリス氏(中国の中南米戦略の専門家)は「中国は政権交代のリスクが高まっているのを認識しており、新政権との関係を悪化させたくないと考えている」と指摘。「中国は安定を望むものの、卵を他のかごにも分散する必要性に気付いている」と述べる。
中国がベネズエラ野党と協議、マドゥロ氏退陣にらみ
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