
新型コロナウイルスの感染拡大やトランプショックがあったにもかかわらず、2020年初からはフジクラやベイカレントがテンバガー(株価10倍)を達成。では、次の5年間で株価が飛躍する企業はどこか?特集『5年後の業界地図2025-2030 序列・年収・就職・株価…』の#1では、アナリストの5期先予想から「大化け候補80銘柄」を選抜。短期の株価変動に一喜一憂せず、中長期保有で大きな利益を狙える戦略は個人投資家の特権である。復活を目指す大型株から旬の中小型株までさまざまなタイプがそろうので、ぜひランキングをチェックしてほしい。(ダイヤモンド編集部 篭島裕亮)
5年半でサンリオは9.3倍
三菱重工業は8.3倍に
フジクラ15.4倍、ベイカレント13.1倍、サンリオ9.3倍、三菱重工業8.3倍――。
これは2020年初から25年6月19日までの株価の上昇率だ。同期間に日経平均株価も66%上昇しているが、いずれの銘柄も日経平均を大きく上回る上昇率となっている。しかも上記の銘柄は規模の小さい企業ではなく、日本を代表する有名企業である。
もちろん、このような「大化け株」を発掘するのは簡単ではない。だが、発掘のヒントはある。
上記の銘柄に共通しているのは、この5年間に利益を大きく増やしていることだ。5期前との業績の変化を確認すると、東京証券取引所のプライム市場で最も株価が上昇したフジクラは営業利益が5倍に拡大。サンリオは赤字からV字回復して3期連続で最高益を見込み、三菱重工は当期利益が6.4倍に拡大する見込みである。
そこで、今回は5期先のコンセンサス予想(アナリストの業績予想の平均値)がある約600社を対象にランキングを作成。まず#1では「5期先までの高成長が期待できる株80」を紹介する。
ランキングはコンセンサス予想を活用して、今期の当期利益に対して、5期先の当期利益の伸び率が高い順に並べた。今期の当期利益と5期先の当期利益、今期予想PER(株価収益率)も参考数値として付けた。PERについては、今期予想PERが割高に見えても、5期先の利益で計算すると割安なケースもある。
次ページでは、「大化け候補」80銘柄を一気に発表。ランキングには「最高益更新を続ける勢いのある企業」「V字回復を狙う大手メーカー」などさまざまな銘柄が登場する。
個人投資家が機関投資家よりも有利な点に「時間的な制約がない」ことがある。短期的な株価変動に一喜一憂せず、長期保有することで大きな利益を狙ってみてはどうだろうか。