格安SIMはもちろんのこと、通信量が少ない主要キャリアの格安プランを利用中の人にとって、ギガ減らしは重要な課題だ。ところが、格安な自宅回線として長らく重宝されてきたADSLが2月28日についに受付終了を迎える。そこで、ギガ減らしにも有効な格安自宅回線を考えた。

11
ついに申し込み終了となるYahoo! BBのADSL。速度面では不利だが、その価値はまだあると言っていい

ADSLの新規契約は2月28日までの申し込みが必要

 自宅用の割安な定額インターネット回線として有効だったADSLは、2019年2月28日で受付終了となる。

 Yahoo! BBは終了前の駆け込み需要を狙うような受付をしているが、他のISPのADSLプランは小さく書いてあるのみで、もうユーザーを増やしたくないという意図も感じられる。

11
通常この手の通信サービスの終了時はひっそり……というパターンが多いが、Yahoo! BBについては、駆け込みでの申込者向けのキャンペーンも実施している

 ADSLを実際に提供している業者といえば、Yahoo! BBのソフトバンクのほかにNTT東西、その昔にはイー・アクセスやアッカ・ネットワークスが記憶にあるかもしれないが、気づけばNTT東西はすでに受付終了済。イー・アクセスとアッカ・ネットワークスはどちらもソフトバンクに吸収されているので、今時点で申し込めるのはソフトバンクか、ソフトバンクの回線を使っているISPのみになる。

ソフトバンクのスマホを使っていると
Yahoo! BBを申し込むと逆にオトクになるケースも

 現時点で申し込んでメリットがありそうなADSLのプランは、Yahoo! BBの「バリュープラン 12M」だろう。自宅でいまだアナログ電話を使っているケースに限られるが、消費税などを含んで月額2034円(NTT東日本管内)から利用できる。申し込み方法によっては多少の加入キャッシュバックもある。

 Yahoo! BBの最大のメリットは、月額約2000円の料金ながら、ソフトバンクのスマホ/携帯電話とのセット割引の「おうち割 光セット」の対象回線であり、スマホ側に2年間、毎月1080円の割引が発生する。これは家族すべてのスマホに適用されるので、2回線でADSL回線の料金は実質無料に、3回線以上あるなら逆にオトクという仕組みになっている。

11
2年間と期間は限定されるが、ソフトバンクスマホとのセット割引の対象でもある

 ただし、格安SIM代わりに、SIMフリー機向けにSIMフリー用SIMで契約したソフトバンク回線では「おうち割 光セット」の対象にはならない。理由は不明だがその点だけは注意してほしい。

アナログ電話回線がない場合のADSL月額4000円前後
ADSL以外の選択肢を検討したい

 アナログ電話回線をもう使っていない場合は、ADSLの料金は高くなり、Yahoo! BB「バリュープラン 12M」でも月額3753円。この金額を出すのであれば、住んでいる場所によって速度や安定度が異なり、工事待ちが必要なADSLを選ぶメリットは小さい。

 ADSL以外にどんなオススメがあるかと言えば、モバイル通信であるUQ WiMAX/Softbank Airをベースにした各社のサービス。本体よりオトクな料金設定をしているMVNOや特典の多いサイトから申し込むなどすれば、毎月の支払額こそADSLと同じか若干高い金額になるが、後日の高額キャッシュバックなどを含めると、長期的にはADSLよりオトクになることも。

11
「WiMAX」で検索すると、UQ WiMAXのサービスをベースにしながらも、独自の加入特典を用意しているMVNOが多数見つかる

 また前述したADSLのYahoo! BBではソフトバンクスマホとのセット割引は2年間だが、SoftBank Air系サービスなら「永年」とされており、サブブランドのY!mobileでも割引対象となる。auスマホユーザーであれば、やはりセット割引の「auスマートバリュー」の対象にUQ WiMAX系サービスが一部入っているので、うまく絡めるとトータルの支払額を下げることができる。

 もちろん、自宅に光ファイバーを導入する方法もある。集合住宅向けのマンションタイプを使えば月4000円程度からサービスがあるほか、一戸建て向けサービスでも特典やキャッシュバックで、平均支払い額を下げることは可能だ。固定電話も安く使えるし、加入するサービスによっては前述のようなスマホとのセット割引も適用される。

 いずれにしても月額数千円程度の料金が発生する回線の場合、なんらかの加入特典があるものが多い。特に光ファイバーは手厚いため、素直に申し込むのではなく、いろいろと調べてオトクに利用したいところだ。

格安SIMを使って固定回線代わりのネット環境を作る方法もある

 固定回線を導入すると、ADSL以外は月間4000円程度の支払いはどうしても発生する。しかし、データ量は少なくても自宅に設置したスマートスピーカーやスマートロック向けにネット回線が必要なら、月額1000円以下で設置する方法もある。MVNOの格安SIMのデータ回線と据置型のモバイルルータを使う方法だ。

 持ち運びできるモバイルルータにACアダプターを挿しっぱなしで使ってもよいのだが、有線LANで使いたい場合や電源のオン/オフの手間を考えると、コンセントをつないでいる間だけオンになる据置型のLTE対応ルーターは便利だ。

 最も無難な選択はNECプラットフォームズ「Aterm HT100LN」。購入に1万2000円ほどかかってしまうが、たとえばIIJmioなら月間の高速データ通信量が3GBで月額974円と、データ通信専用の格安SIMは安く使える。アプリで高速通信モードの切り替えが可能な格安SIMなら、通信速度は必要ない場面では低速モードとしておくことで高速データ通信量を節約できる。

NEC、Aterm HT100LN
Aterm HT100LN

 同様の据え置きタイプのLTE回線対応ルータに何を使うかは、過去にも本連載で検討したことがあるが、Aterm HT100LNのほかにも、最近では極めて安価に購入できる「Speed Wi-Fi HOME L01/L01s」の中古品も注目されている。

自宅固定インターネット回線は必要

 電話もネットもすべてケータイという人は多くなっているが、今後はスマートホームやIoT機器の普及で、やっぱり自宅にもなんらかのネット回線は必要という状況はやってくるだろう。ギガ減らしにも役立つADSL回線は残り1週間を待たずに受付終了なので、今回紹介したようなADSLでオトクになるという条件の人は、今すぐ申込みをしておくべきだろう。

 それ以外の人手も、同時利用で割引のあるサービスや、固定電話の必要性の有無などをまとめておき、有利な条件で加入できる回線を選んでもらいたい。