実際、J3からJ2に昇格したばかりのクラブは苦戦する傾向がある。昨年までJ3かJ2に上がったクラブは5クラブあるが、その昇格1年目の成績を見ると、2015年の金沢が12位、2016年は町田が7位、山口が12位、2017年は大分が9位、2018年は栃木が17位だ。健闘を見せた町田以外はパッとしない成績に終わっている。J3降格からわずか3年でJ1に復帰し現在、3勝1敗と好調な大分もJ2昇格1年目は9位だったのだ。

 しかもFC琉球はJ2昇格に当たって監督が樋口靖洋氏(2013年にJ1横浜Fマリノスの監督として天皇杯を獲得したことがある)に代わり、メンバーも大幅に変わった。昨季までの好調を支えた連携もゼロから構築しなければならないという不安もあったわけだ。

 しかし、FC琉球はそんな懸念を吹き飛ばす快進撃を見せている。開幕戦は福岡に3-1、第2節は大宮に4-3とJ1経験クラブに打ち勝ち、第3節は愛媛を2-0、第4節はやはりJ1経験クラブの徳島を2-1で破った。昨年同様、失点してもそれ以上の得点を奪えばいいという単純明快な攻撃サッカーを見せて勝っている。スターがいない分、誰かに頼るということはなく、全員で守り、攻めるというスタイルも継続している。

 FC琉球で特筆できるのは、ホームゲームの強さだ。J3を制した昨季はホームゲーム年間無敗(12勝4分)の記録を作ったが、今季も3連勝し、ホームゲーム11連勝中。一昨年の成績を含めると24試合連続無敗記録を継続している。

 沖縄のサポーターからすれば、3シーズンに渡って負けないばかりか勝ち続けてくれるのだから、こんなに頼もしいチームもないだろう。ホームのタピック県総ひやごんスタジアムの収容数は約1万人で、対戦カードによっては観客動員が3000人程度のこともある。まだサッカー人気が根づいているとはいえないが、快進撃が続けば熱心なサポーターも増えて行くにちがいない。