そして、この技術をさらに応用したものが「スマートOCR」だ。「複雑な健康診断書や書式がバラバラの請求書など、保険以外のあらゆる業態で利用が可能」だと、同社のソリューション事業を率いる取締役の建部賢二郎は言う。

 保険に端を発した技術があらゆる業態に広がる可能性を秘めている点が、株式上場の際に高く評価されたのもうなずける。また、本流の保険分野では大手生損保がこのシステムを採用するなど、新たなビジネス展開を見せている。

 システムで保険販売の効率化を図り、顧客満足度を高める勝本兄弟の挑戦に終わりはない。(敬称略)

(「週刊ダイヤモンド」編集部 藤田章夫)

【開発メモ】スマートOCR
 手作業で処理することがいまだに多い紙の帳票類を瞬時にデータ化できる。従来のOCRと異なり、様式が定まっていない非定型のフォーマットであっても読み取ることができるのが最大の特徴。データ入力の効率化とコスト削減が可能となる。また、保険業界の垣根を越えて、他業界の請求書や発注書、健康診断書などへの応用も可能。

スマートOCR写真提供:アイリックコーポレーション