以上は個人が払う金額だけだが、これに各企業・機関が支払う通信費のうち海外に流出する金額を大まかに試算すると以下のようになる。

 電子情報技術産業協会の統計によれば、2018年度のパソコンの出荷金額合計は7031億円である。このうち、企業購入分は、少なくとも個人購入分より多いと思われる。

 その支払い代金のうち半分以上は海外に流れていると考えられるが、少なく見積もって約3分の1の2000億円が海外流出と考える。

 また最近、企業の広告宣伝は、インターネットの普及により、リスティング広告やバナー広告、楽天やアマゾンなどのオンラインマーケットへの出店、検索エンジン上位表示対策、などが有効な手法になっている。

 リスティング広告とは、ユーザーが検索するキーワードに連動して表示される広告のことで、ユーザーの関心が高いタイミングで広告を表示させることができる。

 リスティング広告の代表的なものとしてはグーグル広告がある。

 近年では、旧来媒体よりもインターネットの広告媒体に広告宣伝費をかける割合が高くなっていて、売り上げへの貢献度も高まっているため、ますますインターネットへの広告宣伝費が増えている。

 電通によれば、2018年の企業が支出した日本の総広告費は6兆5300億円であり、うちインターネット広告費が1兆7589億円である。

 この中には楽天など国内ネット事業者への広告もあるが、いまやネットは外国事業者のほうが優勢だから、このうちの半分以上の約1兆円以上が海外に流れていると考えられる。

 こうして考えると、企業からの海外への流出分は、約1兆2000億円となる。

 個人と企業分の双方を合計して約3.3兆円程度、おおざっぱにみて約3兆円程度が海外流出分と考えられる。

 日本からだけでも、これだけの巨額のマネーを吸い取っているのだから、GAFAが世界中の市場からいかに多くのマネーを吸い取っているか、想像されよう。

国内の消費が弱い一因
マクロ経済にも影を落とす

 エコノミストの間では、日本の景気がかつてのように盛り上がらない大きな要因として、GDPの約6割を占める個人消費の停滞が長引いていることをあげる人が多い。