フランチャイズ(FC)契約をめぐっては、24時間営業など、コンビニの加盟店オーナーの負担が世間の注目を集めている。そして、ワークマンの国内店舗数839店(2019年4月時点)の約9割が、FC契約店である。

 ワークマンとコンビニの違いは、営業時間が短いこと、そして定休日があることだ。職人向けの商品が多いため、ワークマンの開店は朝7時からと比較的早いが、夜は20時に閉店する。レジ締めの作業を昼間に行うこともホワイト要因の一つ。閉店時のレジ締め作業がなく、「外に出している商品も少ないし、閉店後5分で家に帰れます」と武藤さんは笑う。これはワークマンの本社が群馬にあり、周囲に夜間金庫がなかったことの名残だというが、おかげで店長は残業とは無縁だ。その働きやすさから、店長の4分の1が女性だという。

口コミでオーナーになったケースが約3割

 ワークマンのオーナーへの道は大きく2通りある。オーナーを募集している店舗を探して面接を受けるパターンと、現オーナーからの紹介や親族への引き継ぎなどの口コミだ。後者の比率は約3割だという。

 武藤さんのように元同僚から声がかかることも少なくなく、ある会社の脱サラ組が紹介に紹介を重ねた結果、その会社名を冠した「○○村」と呼ばれている地域もあるという。また、約6割のオーナーが小売業未経験者だ。

 オーナーになるには、個人契約で一人1店舗。夫婦での登録が原則だ。これは店のリピーターを獲得するためであり、夫婦だと「夫のファン」「妻のファン」と顧客を分散できるからだという。職人がオーナーになることはほとんどないため、店に並んでいる商品がどういう職種の人に使われ、どういう商品が良いものなのか、今現場ではどんなニーズがあるのか、といったことは客から教わることになる。

 例えば、建設現場ではニッカポッカを履くイメージが強いかもしれないが、大手ゼネコンの現場では、“ニッカポッカ禁止令”が出ているところも多い。そうした現場が近くにあると客から聞けば、それに合った商品を並べられる。

「今年はハーネスをたくさん買っていくお客さんがいて、理由を聞くと、法改正でフルハーネス型の安全帯が義務付けられた現場があるとのことでした。うちでは1万5800円という高価格帯の商品なので、そうした情報は本当に貴重です」と武藤さんは話す。