世界を狙う中国の創薬ベンチャーが手厚い報酬や起業家的な社風を売り込み、米製薬大手から人材を引き抜く例が相次いでいる。それも、米国での生活をあきらめさせずに。世界最大の医薬品市場である米国での製品商業化を目指し、ここ数年で少なくとも6社の中国創薬ベンチャーがボストン都市圏やシリコンバレーに拠点を構えた。ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)やイーライリリーといった米製薬企業の元幹部らが、中国勢の開発した試験薬の米国での実験や米当局との承認手続きを指揮している。ジェネンテックの元取締役のエリック・ヘドリック氏(54)は、2015年に当時無名だった百済神州(BeiGene、本社北京)に加わった際、中国を一度も訪れたことがなかった。
中国創薬ベンチャー、米人材を続々引き抜き
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