融資先企業を「倒産」させた金融機関ランキング2025#48Photo:amtitus/gettyimages

メガバンクに第一地方銀行、第二地方銀行、信用金庫に信用組合――。全国の金融機関が直近の2年間で、どれだけメインの融資先企業を倒産させてきたのか。ダイヤモンド編集部が独自に調査し、2025年最新版として取りまとめた結果を実名で公開。特集『融資先企業を「倒産」させた金融機関ランキング2025』の#48では、第一地銀を取り上げる。(ダイヤモンド編集部編集委員 清水理裕)

融資先企業を最も倒産させてきた第一地銀は?
千葉銀行、福岡銀行が倒産させた企業は何社?

 各都道府県で金融の主軸として君臨し、地域経済の行方を大きく左右する――。それが第一地方銀行だ。今回は、この第一地銀にスポットを当て、その融資先企業の倒産状況をデータで探っていく。

 第一地銀の動向は、地元企業にとって一大関心事である。企業を育てて生かすのも銀行、危機に陥れば命運を握るのも銀行だ。特にメインバンクが「支えるか、引くか」は、再生か倒産かの分水嶺となる。

 メインバンクとは通常、貸出金のシェアが首位で、当該企業と長年にわたって親密な関係にある銀行のことを指す。ただ、企業側と銀行側で認識が異なっているケースもある。

 2024年度の全国の企業倒産件数は、11年ぶりに1万件を超えた。今後も倒産件数の増加と金融機関の融資姿勢が、厳しくなるのは必至とみられているが、どの銀行が今後、企業に厳しく臨むのか――。それを知るには過去に注目するとよい。その銀行の将来の行動を最もよく表しているのは、口先のきれい事ではなく過去の行動なのだから。

 メガバンクに第一地銀、第二地銀、信用金庫に信用組合――。全国の金融機関が直近の2年間で、どれだけメインの融資先企業を倒産させてきたのか。ダイヤモンド編集部が独自に調査し、25年最新版として取りまとめた「融資先企業を『倒産』させた金融機関ランキング」を実名で公開する。

 今回は、第一地銀を取り上げる。全国の有力地銀がランキング上位に入っており、福岡銀行が5位、千葉銀行が3位という結果になっている。

 ちなみに「金融機関が倒産させた企業数の多い都道府県ランキング」は、下表の通りだ。第一地銀や第二地銀、信金、信組など主な金融業態の内訳も明記したので、ご覧いただきたい。

*「メインバンクとして倒産させた社数の合計」は2023~24年の2年間の合計値で、ダイヤモンド編集部調べ。負債総額1000万円以上、法的整理による倒産が対象。社数は編集部の捕捉ベース。都道府県別での倒産させた社数の合計は、金融機関の本店所在地ベースで数えた。例えば、東京都に本社を置く企業が倒産してもメインバンクが埼玉県の銀行なら、埼玉県の倒産させた社数としてカウントしている。集計対象とした金融機関は、都市銀行、地方銀行(ランキングの項目の表記は地銀)、第二地方銀行(同第二地銀)、信用金庫(同信金)、信用組合(同信組)。「主な金融業態の内訳」で省略した都銀は、東京都が3行、大阪府が1行

 本特集では今後も第二地銀や信金、信組など金融業態別ランキングを連日お届けしていく予定だ。それでは早速、今回の第一地銀の結果を確認していこう。