「頑張れば成長できる」
偽りの神話を捨てるべき時期だ

 成長ができていないのは、頑張りが足りないから。頑張りが足りないのは、最近の若者は自分たちのように試練を乗り越えていないからに違いない。ということは、会社のためにも、ぬるま湯で育った若者のためにも、ちょっとくらい心と体を痛めつけてやる必要がある。そんな支離滅裂な三段論法で、「正義のパワハラ」に走っていく。

 現在の日本で、人口が減れば減るほどブラック企業やパワハラが活況していく、という皮肉な現象が起きているのは、全てはこの「頑張れば成長できる」という強迫観念が元凶になっている。

 賃貸住宅建設に関わる大手メーカーに不祥事が多発しているのも、根っこにはこの構造があるとしか思えない。

 前向きに考えれば、業界でさまざまな問題が噴出しているということは、大きく変わっていくチャンスでもあるはずだ。

 人口が激減する社会で、新しい住宅や施設をバカバカつくっていく方法は、やはりどう考えても、無理がある。その無理は頑張りや努力で乗り越えることはできない。「頑張って成長をする」という昭和の経営者の根性論から脱却する時期にさしかかっているという事実に、経営者は気づく必要がある。

 この不祥事多発を受け、大和ハウスをはじめ、賃貸住宅建設業界のみなさんがどのような新しいビジネスモデルにたどり着くのか、注目したい。