日韓激突#6 文在寅政権「韓国世論の作り方」

国交正常化以降「最悪」といわれている日韓関係。日韓両国のメディアが対立をあおっている構図は否定できない。韓国主要メディアの論調を細かく見てみると、2代続いた保守系大統領から革新(韓国でいう進歩)系の文在寅大統領に代わったことで、放送局の“揺り戻し”が顕著に。一方、政権と保守系新聞の間では争いが起きている。(ダイヤモンド編集部 土本匡孝)

国民感情をあおる「増幅装置」と化した日韓メディア

 日韓関係が悪化していく中での日韓各新聞の論調は、自国の政権の主張を“コピペ”し、国民感情をあおる「増幅装置」と化した面を否定できない。

 ダイヤモンド編集部は2018年10月の旭日旗掲揚事件以降の重要なイベントごとに、主要新聞の社説などをチェック。日本、韓国各メディアで特に目を引いた記事をまとめたのが下の表だ。日本では、左派・革新系に分類される「朝日新聞」や「毎日新聞」ですら、韓国の革新系の文在寅政権に対して厳しい意見を述べている点は意外だと思われるのではないだろうか。また日韓対立の脇で、北朝鮮メディアが韓国を後押ししてきた点も見逃せない。

 さらに重要な出来事を幾つかピックアップして、日韓主要新聞の論調や報道内容を独自に整理してみた。