インドで急増する新興フィンテック企業は借り手の携帯電話からデータを取得し、債権回収に利用する。米シリコンバレーのベンチャーキャピタル(VC)から資金を調達しているが、インド・米国の双方で違法とみなされる手段もいとわない。新興フィンテック企業はインドで大いに必要とされる与信を提供している。インドでは履歴に基づく信用情報がなく、銀行は個人ローンに消極的なため、消費者が利用できる融資は限られている。新興企業のやり方は違法ではあるが、融資を後押ししたいインド当局は見ないふりをしていると、アナリストや内部関係者は話す。フィンテック企業は融資判断を行う際にも、個人データを利用している。これは、シリコンバレーが世界的に顧客や利益を奪い合う中、法的・倫理的な限界を超えつつある最新の例だ。ハイテク企業は、巨大人口がオンライン取引を始めたばかりで将来性がある新興国市場の銀行事業に乗り出している。ただ、文化規範が複雑で、規制もおおむね緩く、大半の消費者には信用履歴がなく、正式な身分証がないことすらある。
インドのネット金融、スマホ個人情報を乱用
借り手を追跡して強引な取り立ても
有料会員限定
あなたにおすすめ