厚生労働省の調査によれば、入社3年以内に離職してしまう大卒新卒者の割合は、ここ10年で平均30%程度。採用にコストのかかる新卒者を短期間で辞めさせないため、あの手この手を打って新卒者のケアに努める企業は少なくない。そんな中、気になるアンケートを発表したのは社員育成事業を手掛けるシェイク(東京都目黒区)だ。このアンケートでは、入社後1~3年目の社員より4~6年目の社員の方が、自分自身の仕事力について「悲壮感」を持っているという結果が出た。
アンケートは2012年5月25日~28日にインターネットで実施。対象は関東一都三県(千葉・埼玉・神奈川)、愛知県、関西二府二県(大阪・京都・兵庫・奈良)に住む、20~59歳(社会人1~24年目)の会社員(従業員200人以上の企業に勤務)。
新卒よりも「リーダーシップ」に不安?
4~6年目でぶち当たる壁とは
アンケートでは、調査対象である会社員を「1~3年目」「4~6年目」「7~9年目」「10~12年目」「13年目~」に分け、(1)「仕事をする上で、現在の自分に対して自信があるか」(2)「仕事をする上で、同年代の人と比べて、自分は“デキル”方だと思う」(3)「あなたは自分自身にリーダーシップがあると思いますか」(4)「現在の自分の業務は、会社の中で重要な役割を担っている」(5)「職場で働く自分を振り返ると、『今の自分では今していること以上はできない』と思っている」の5つを聞いた。
この結果、(1)~(4)の質問すべてで、「そう思う」「ややそう思う」と答えた割合が最も少なかったのは4~6年目。逆に(5)では、4~6年目が最も「そう思う」「ややそう思う」と答えた割合が高く、4~6年目が他の年代と比べて自分の仕事に「悲壮感」を持っていることが明確になった。
まず、(1)の質問に対して、「そう思う」「ややそう思う」と答えた「自信がある」人は合わせて27.9%。一方で、「あまりそう思わない」「そう思わない」と答えた「自信がない」人は43.3%と半数近くに上った。
さらに、(3)の質問に対しては、「そう思う」「ややそう思う」合わせて19.3%で、1~3年目(合計29.1%)や7~9年目(合計31.7%)と比べても10ポイント以上低く、圧倒的に少ない結果に。「リーダーシップがある」と思っている割合が新卒社員よりも少ない結果は、上司から見ればやや「情けない」と映るかもしれない。